近年は仕事や学校などスケジュール的にもハードな上に、対人関係や様々なストレスにさらされることも多い時代です。
うちに帰って、ゆっくりと疲れをとり、翌日に備えてリラックス、リフレッシュ、リセットしたいものですが、時として、なかなか寝付けなかったり、目を閉じて暗闇を感じると急に不安になり、恐怖心に襲われたりすることがありませんか?
人は感情のある生き物で、いろいろなものを抱えて生きているので、ときにはそういうこともあります。
そのような時はどう対処すればいいのか、またそうならないためにはどうすれば良いのか、眠りのメカニズムやメンタルケアなどを通してできることをご紹介します。
眠りのメカニズムを知りましょう
人は眠りの中で、夢を見たり、夢も見ずにぐっすり眠りに落ちたりします。これは眠りが「レム睡眠」と「ノンレム睡眠」の2パターンを繰り返しているためです。
「レム睡眠」とは、眠っていても脳が休まずに活動している状態で、脳が働いているのでこの眠りのパターンの時に人は夢を見ていると言われています。このパターンの時は眠りの中で最も起きている状態に近い状態です。
個人差はありますが、レム睡眠がひと晩のうちに占める割合は約2割とされています。
「ノンレム睡眠」とは、脳が休息していて、筋肉は活動している状態で、この眠りパターンのときには人は夢を見たとしても、脳が休んでいるため覚えていないと言われています。
ノンレム睡眠は眠りの深さに合わせて、入眠時の第1段階、すやすやと眠り始める第2段階、深い眠りに落ちる第3段階、眠りの中で最も深い眠りに落ちる第4段の4段階に分かれています。
眠りのメカニズムはレム睡眠と4段階のノンレム睡眠の合わせて5段階から成り立っており、レム睡眠とノンレム睡眠を90分くらいの間隔で一晩に4~5回程度繰り返すのが理想的な睡眠と言われています。
寝るのが怖い原因は?
現代社会では、大人も子供もさまざまなストレスを抱えることも多く、ゆっくりと自分時間を確保することも難しいものです。
日中の活動時間ではゆっくりとした時間は取れなくても、おやすみ前などの時間に自分や、日々の出来事に向き合うことができるでしょう。
本来ならば、電気を消して、布団に入り、目をつぶることで、体と脳と心を休め、リラックスした状態で眠りにつけるところですが、何らかの原因で、目を閉じることすら怖いと感じることもあります。
なぜ、そのようなことになるのでしょうか?考えられる原因をピックアップしてみましょう。あなたの日常の中にも思い当たることがありますか?
ホラー映画や怖い話しを見たり聞いたりした
テレビや映画で怖い映像を見たり、心霊話しを聞いたりすると、日中は忙しく動いているので、あまり気にもならず過ごしていますが、夜、暗くなり辺りがシーンとなると、急に思い出し怖くなったりします。
このような場合は、自身の実体験ではないため、時間ともに、記憶や恐怖心が薄らいでいくものです。日常からかけ離れた、心霊現象やホラー的な出来事は、普通ならばありえないことです。
無理して暗闇の中で目を閉じなくても、少し明るくしたり、テレビをつけたりしていることで落ち着くのならば、そうしてもいいでしょう。
記憶は薄らぎ、いつの間にか恐怖心も消え去ります。
目を閉じるとそのまま目が覚めないのではないかと不安になる
心筋梗や脳溢血などで、昨日まで元気だった方が急に亡くなることもあります。
近年は、ストレス社会でもあり、また働き盛りだったりすると、お仕事でもつい無理をしたり、過労気味であったりする方が多くいらっしゃいます。
誰しも、健康でありたもの。そんな中、周りに急病で亡くなった方がいたりすると、不安になるものです。家族や家、守るべきものがあると尚更ですね。
人間は病気に限らず、1分、1秒先であってもなにがあるかわかりません。わからないことをくよくよ、考えていてもなにも解決しません。
ストレスや悩みを抱えていなくても、このようなことを考えるのは誰しもあることです。
明日は我が身と危機感を持つことは、セルフケアを行う上で必要なことですが、あまり心配しすぎず、「なるようになる!」くらいの気持ちでポジティブに過ごしましょう。
仕事や学校、習い事などで過密スケジュールである
大人も子供も、さまざまスケジュールで、息つく暇がないほどの現代社会です。
無理をしていないつもりでも、スケジュールが過密であると、気づかないうちに他者に気を遣ったり、自分を出せずにいることもあり、知らず知らずのうちにストレスをかかえてしまっているものです。
一日の活動している中で、ホッと一息つける時間はありますか?
一日は24時間と、時間は誰にも平等です。その中での自分自身のスケジュールを見直してみましょう。忙しい時代なので、限られた時間の中でいろいろなことをこなす必要があるかもしれませんが、自身の心身ともに健康があってこそです。
あなたの一日の活動時間に無理はありませんか?
仕事や学校などでの対人関係にストレスがある
さまざまシーンで相手を思いやり、自分の意見や考えを述べることが難しい時代です。
また、未成年であっても、様々な通信機器の発達により、親の知らない世界を持っていて、打ち明けられない悩みを持っていたりします。子供だけでなく、親の方も、子供の異変を感じつつ、抱えている問題をつかめず心配や不安を感じストレスを抱えてしまうことがありますね。
自分以外の他者とトラブルなく過ごすためには、あまり自分を出さず、周りに合わせている方が楽だったりすることもあるでしょう。
また、あまり詮索せず、真実や本音を追求しないほうが傷つかないこともあるでしょう。
しかし、それがストレスとなって、悩みや不安になるのであれば、そのような関係を見直すことも必要です。様々な関係性があるので、付き合いを断つことはなかなかできるものではありません。
人にはそれぞれの考え方があり、自分と違う意見があるのも当たり前です。
意見は違えど、言い方を工夫すればうまく伝わる可能性もあります。関係にストレスを感じるより、うまく伝える方法や、相手を受け入れ、認める方法をポジティブに考えてみましょう。
もし、相手が理不尽であったり、どうしても理解できない時は、信頼できる誰かに相談しましょう。一人では解決できないことも、誰かに話すことで心が軽くなったり、共感者が見つかったりします。
生活において悩みや不安、心配ごとがある
日々を暮らすなかにも、他者とのかかわりがあったり、生活するだけでも、お金が必要であったり、進学や就職など将来のことなど、心配なことや不安なこともたくさんあると思います。
今の生活を見つめて、不安や心配に思っている原因をしっかり考えてみましょう。抱えている問題が明確になれば、自ずと解決作がみえてくるものです。
からだの痛みや不調を感じている
日中動いていると、気付かないからだの痛みや不調を、横になりゆっくりしていると感じたりすることもあります。
毎日が忙しく、つい自分のことは二の次になったり、病気であったらどうしようという不安から人に打ち明けられなかったり、病院に行けずにいたりすることもあります。
毎日を忙しく過ごしていると、からだにも負担が掛かり、痛みや違和感を感じることもあります。あまり続くようでしたら、病院を受診し原因を調べましょう。
何かしらの、疾患が隠れている可能性もあります。心の問題でなく、からだに痛みや不調があるときは早めにお医者さんに相談しましょう。
不安な中やり過ごすより、病気であったとしても、早期発見が一番です。
安心して眠りにつくために工夫できること
普段から心身ともに健康的で、悩みや不安や、心配ごともなく気持ちよく眠れるといいのですが、ときにはさまざまなストレスを抱えてしまい、なかなか寝つけないこともありますね。
翌日のことを考えると、眠れないことが更なる不安や焦りを呼びストレスになってしまいます。眠れないときは、からだを横にしてゆっくりしているだけでも休まります。
不安を抱えて眠れないときは、さまざまなことが気になりますが、あまり神経質にならず、自分が安心できる環境を作り、リラックスしましょう。
寝具を見直してみましょう
質の良い睡眠は心身の健康へとつながります。敷ふとんの硬さや掛ふとんの重さ、枕の高さ等はからだにあっていますか?寝具がからだに合っていないと、眠りの質を下げてしまいます。
また、寝具の調整だけでなく、シーツを新調したり、お気に入りの柔軟剤を使用するなどして眠ることが楽しみになるような環境作りをしてみましょう。
リラックス効果のあるアロマを試してみましょう
リラックス効果が得られることで最もポピュラーなのは「ラベンダー」です。
アロマディヒューザーやキャンドルによる芳香浴などで、おやすみ前の時間に寝室をラベンダーの香りで満たしておきましょう。
ラベンダーは精神をリラックスさせ、からだの痛みや緊張をとり、安眠へ誘うことで知られています。おやすみになる30分くらい前から香りを満たし、心とからだをリラックスさせると効果的です。
リラックス効果のあるBGMを流す
さまざまなヒーリング音楽や効果音のCDがあります。
おやすみ前は、元気のある明るい音楽よりも、精神が落ち着くような静かな音楽がおすすめです。
入眠用のさまざまな優しい音楽や効果音のCDもたくさんあります。ショップやレンタルショップ、ネットなどで自分が目を閉じた時に心地いいと思えるものを探してみましょう。
人間は、母のおなかのなかで羊水に浸かっていたので、波の音や、水の流れる音などもリラックス効果があります。
おやすみ前にからだ温めましょう
おやすみ前はからだを冷やさないようにしましょう。
シャワーでなく、湯船に浸かりしっかりとからだを内側から温め、お風呂上がりはからだの末端が冷えないように靴下を履きましょう。
入浴から時間が経ってしまっていたら、リラックス効果のあるホットミルクやハーブティーなどでからだを温めましょう。
からだが温まると、からだの緊張がほぐれ、眠りにつきやすいものです。コーヒーや緑茶は脳を覚醒・興奮させる作用があるので、おすすめできません。飲み物は、寝る前にオススメの飲み物7選!ダイエット効果や疲労回復に!を参考にしてください。
不安や悩みを信頼できる人に打ち明けてみましょう
人はみな、なにかしら不安や悩みや心配ごとがあるものです。とても幸せそうに見える人でも、なにかしら抱えていたりするものです。
小さなストレスも、うまく発散、解消しなければ、やがて大きなストレスへと変わっていく可能性があります。
一人で抱えていると、心の大きな重荷になってしまいかねません。信頼できる第三者がいない場合は、専門のカウンセラーに相談してみるのもよいでしょう。
不安で怖くて眠れないようでしたら、誰かに打ち明けてみるのも解決策の一つです。
眠れないことをストレスに感じ始めたらお医者さんに相談も
人はどこかのタイミングで睡眠時間を確保しているので、不眠で命を落とすようなことはありません。
しかし、恐怖や不安で眠れないことがストレスになり、うつ病などを発症してしまうこともあります。
眠れない事そのものが、悩みnお種になるようでしたら一度、お医者さんに相談してみてもいいでしょう。
そうでなくても、不眠が2週間以上続くようでしたら、お医者さんに相談してみましょう。
まとめ
睡眠は一日のうちに占める時間の割合も多く、人間にとっては食事と同じくらい大切なものです。
睡眠は時間の確保もですが、質の良さが重要になります。
人はさまざまことを抱えて生きているので、小さなことでもストレスになると、それが引き金となり、良質の睡眠が妨げられることもあります。
メンタル的なことが原因であるなら、なにごともポジティブ思考に切り替え、不安になったら「大丈夫!なるようになる!」と心で唱えましょう。
恐怖で眠れなときは、そう長くは続きません。間接照明をつけたり、音楽やテレビをつけるなどして恐怖心が拭える方法を見つけましょう。
あなたが気持ちよく眠れる日がきますように。きっと、大丈夫ですよ。
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