足の裏が熱い原因は?眠れない時は病気の可能性も!

足の裏が突然熱くなるという症状が起きた事は無いでしょうか。足には大きな筋肉が集中していますが、心臓から遠いためどうしても血行不良が起きやすく、様々な異変が起こりがちです。

また、足ではない所に原因がある場合も多くあります。足の裏が熱くなる病気にどのようなものがあるかをまとめました。

足の裏の作り

あしのうら(あかちゃん)

足は片足28個、両足で56個もの骨で構成されています。体全体にある骨は約208個と言われていますが、その内4分の1が足に集中しています。これを細かい腱、筋肉が繋いでおり、脂肪組織が包み込む事により地面から受ける衝撃を和らげています。

この間を細かな毛細血管が走り回っています。足には全身の7割もの筋肉が集中しており、これを動かすためにはかなりの量の血液を送り込む事が必要です。

足の裏に熱さを感じる場合、まずは火照りが原因であると考えられます。火照りを感じる原因は様々で、

  • 皮膚の表面が軽いやけどを負ったような損傷を受けている場合
  • 体温上昇や血行が良くなった事によるもの
  • 興奮状態にある、ホルモンの影響により起こるもの
  • 病気の発熱によるもの
  • 病気や薬剤の影響

などがあります。

手足など末梢部分に関しては、上記とは逆に血行が滞っている事によって血液が末梢部分に溜まり、熱を感じる場合もあります。このパターンの場合、水分の滞りも起きておりむくみが現れる事があります。

足の裏の熱さの原因として考えられるのは?

あしのうら(疲れた)

例えば一日中立ち仕事をした後など、明らかに酷使した後であれば、単純に冷却機能が間にあわずオーバーヒートを起こしていると考えてよいでしょう。ただ、長く続く場合や日常生活に支障をきたすレベルである場合は、以下の原因を考える必要があります。

 自律神経によるもの

・冷え性

冷え性で熱さを感じると言うと不思議ですが、極度の冷え性のために手足が熱くなる場合があります。冷え性が進行すると、脳が「これ以上身体が冷えたら危険」と判断し、手足を温める信号を出します。

すると、身体は冷たいのにも関わらず手や足の裏が非常に熱く感じられる事があるのです。身体が感じている熱さの割に、触って熱いと感じる事はあまりありません。また、お腹を触った時に冷たく感じられる方は冷え性の傾向があります。

・自律神経失調症

人の身体は自律神経の働きによって活動しています。昼間や緊張している時に活発に働く交感神経と、安静時、リラックス時に働く副交感神経のバランスによって上手く働いているものですが、このバランスが崩れると自律神経の働きが崩れてしまいます。

バランスの乱れの原因はストレスや昼夜逆転の生活、光などの浴び過ぎなど多岐に渡りますが、バランスの乱れによって血行障害が起こり、体温調節がうまくできなくなるため足の裏が熱くなる事があります。自律神経失調症については、自律神経失調症とうつ病の違いって?症状や対処についてを参考にしてください。

・更年期障害

更年期障害は通常40~60歳の方に起こるものです。加齢によるエストロゲンホルモンの低下により、これを補おうとして卵胞刺激ホルモンが過剰に分泌され、自律神経の乱れが起こってしまう事によりいろいろな不調が現れます。

主な症状として顔の火照りやのぼせ、不眠や疲労感、憂鬱感などがありますが、腰や手足の冷えや痛み、ほてりが起こる事があり、これを足の裏の熱さとして感じる事があります。

腰の疾患によるもの

・椎間板ヘルニア

腰の病気で一見足とは関係ないように見えますが、ヘルニアは腰から下全体に影響する事があります。椎間板は硬い軟骨のリングの中に柔らかい軟骨が入ったような仕組みになっており、内側の柔らかい軟骨が外にはみ出す事で神経に触ります。

中でも坐骨神経は一番太い神経で、これにヘルニアが触ってしまうと下肢のしびれや痛みを感じるようになります。腰より下であればどこにでも症状が出る可能性がありますが、末端に行く程症状は重く、ぴりぴり感や冷たさ、熱さなど様々な感じ方で現れます。身体の傾きやつまさきに力が入らない場合は特にこの病気が疑われます。

・腰椎すべり症

すべり症は年配の方に多い腰椎の疾患です。椎間板の一部が飛び出すヘルニアと異なり、椎間板自体がすべるように変形してしまい骨の位置がずれてしまいます。

足の裏に出る症状は椎間板ヘルニアの場合と同様ですが、もともとの原因が違うので治療方針が異なり、神経にさわってしまっている骨を削る、骨を固定するなどの治療が行われます。すべり症が起こりやすい人・起こりにくい人がいますが、年齢と共にリスクが高くなり、安静時にはあまり症状が出ません。

内科の病気

・糖尿病

また、糖尿病による末梢神経障害が起こると足の火照りを感じます。特に足の甲や指を曲げた時にごわごわ感を感じる場合に、この病気の可能性があります。触っても熱さは感じない事がほとんどです。

糖尿病については、糖尿病は完治する?症状や治療方法について!を参考にしてください。

・レストレスレッグス症候群(むずむず脚症候群)

寝ている時に脚の不快感を感じる病気で、睡眠障害につながる可能性のある病気です。

夜になってじっとしている時などに、脚のかゆさや熱さ、脚を動かしたいという強い欲求が生じるのが主な症状です。

まだはっきりとした原因が分かっていませんが、脚ではなく神経に関連した病気と考えられており、鉄の欠乏や遺伝が原因ではないかとされています。

また、この症状を引き起こす病気として鉄欠乏性貧血、腎不全、パーキンソン病などがあるため、レストレスレッグス症候群が発生した場合はこれらの病気がないかを調べる必要があります。

むずむず脚症候群については、むずむず脚症候群の原因とは?ストレスや運動不足に注意!を読んでおきましょう。

足の裏の熱さの対策方法

あし

足の裏に熱さを感じた場合、つい冷やしたくなりますが、熱さの原因が血行不良や冷え性を原因としている場合があるので注意が必要です。冷やすのは血流障害にとって大敵なので、むやみに冷やしすぎないようにしましょう。熱すぎないお湯に浸かり、身体を芯から温める事が効果的です。

手足をくるくる回す運動や、足の裏のマッサージは血行不良に効果的です。体育座りをして、足首から膝まで血を押し流すようにマッサージすると良いと言われています。

また、デスクワークや立ち仕事など、同じ体勢を保っているとむくみやすくなってしまいます。いつでも出来るという訳にはいかないかもしれませんが、貧乏ゆすりをするとむくみにくくなります。

適度な運動によって身体の新陳代謝を活発にして、余分な水分を溜めないようにする事も火照りの対策の一つです。有酸素運動は特に有効なので、無理のない程度でのウォーキング等取り入れると良いでしょう。

また、食生活の面から見ると塩分の採り過ぎがむくみにつながります。腎臓に負担を掛ける事にもなり、回り回ってレストレスレッグ症候群につながる可能性もあります。

控えるに越した事はないので、できるだけ塩分は控えましょう。

最後になりますが、足の裏の熱さが火照りを原因としている場合、自律神経が大きく関わっている事が予想されます。自律神経を正常に保つには、ストレスの解消や寝不足、昼夜逆転の改善、食生活など、規則正しい生活を送る事が最も大切です。

免疫力を高め他の病気を予防する事にもつながるので、注意してみると良いでしょう。

まとめ

足の裏が熱くなった場合、足に原因があるのかと思って冷やしたりする場合がありますが、意外と足以外の所に問題がある場合も多く見られます。

シンプルに冷やすという方法が症状の悪化を招く場合もあるので、特に冷え性の方は冷やさずに温めるという点を心がけるようにしましょう。

また、レストレスレッグ症候群に成っている場合、放置すると睡眠障害を引き起こしたり、原因となっている病気が進行してしまったりといいことがありません。おかしい点があれば早めに医療機関を受診し原因をはっきりさせるようにしましょう。

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