妊娠している事が分かったら、どこの病院で出産しようか考えますよね。出産だけではなく、毎月の検診や長い妊娠期間中に起きる出来事、全てにおいてお世話になる病院です。近年は、病院それぞれに、様々な特徴や個性があります。
そんな、沢山ある病院の中から選択するポイントになる情報をまとめてみました。
病院の種類は?
妊娠から出産までを扱う「産科」と子宮や卵巣等の婦人科系の病気を扱う「婦人科」があります。この二つを合わせた「産婦人科」は、妊娠や出産、婦人科系の病気も両方扱う病院が殆どですが、中には、施設や設備の関係等の様々な理由によって、妊婦検診のみで出産や入院は出来ない所もあります。産婦人科にも、様々な種類の病院があります。
産婦人科医院や病院
ベッドの数が20床以上の病院と、19床以下の医院に分かれます。診察は、産科と婦人科両方に対応しています。出産方法や入院中のサービス等は、それぞれの病院によって様々な特徴があります。マタニティヨガや、母親学級等を行う所も増えています。
基本的には、同じ医師に妊婦検診から出産まで診てもらう事になるので、常に状態や変化を把握してもらえて、要望や対応にも柔軟で安心出来るのがメリットです。
しかし、出産時に緊急性が出た場合に設備が足りない時は、総合病院等の施設が充実した大きな病院へ搬送される事もあります。ハイリスクな妊娠や出産には対応出来ない場合もある、というデメリットがあります。
総合病院
総合病院には産婦人科だけではなく、沢山の専門医と診療科があります。妊娠、出産において、他の病気を併発した場合等も、すぐに連携してフォローしてもらえるので安心です。しかし、総合病院は待ち時間が長い事が多く、妊娠中の体には負担になるのがデメリットです。
また、経過が順調な妊婦さんの出産よりもハイリスクの妊婦さんが優先される為、空きが無かったり、受け入れてもらえない事もあります。
大学病院
総合病院と同様に、他の科との連携も取りやすく、合併症や他の病気、出産時や出産後の緊急事態にも、対応が早く取れるので安心です。医療設備は充実しているので、どんな状況にも対応できる体制が整っています。
しかし、基本的にはハイリスクのある妊婦の出産を受け入れているので、経過が順調な妊婦さんは受け入れてもらえない事もあります。
助産院
医師ではなく、助産師が出産の介助を行う施設です。家庭的な雰囲気の中で出産をする事が出来ます。助産院では、医療行為が全く行えないので、ハイリスクの妊婦さんの対応は出来ません。
分娩方法は?
それぞれの病院によって、分娩方法も違いがあります。ご自身の望む分娩方法を行っている病院を選ぶのも、出産する産婦人科選びのポイントの一つです。
普通分娩
昔から一般的に行われている分娩方法で、寝た状態で行う分娩方法です。
座位分娩
分娩台をリクライニングして座った位の角度の状態にしたり、座位分娩用の特別な分娩台で出産する方法です。寝た状態よりも座った状態の方がいきみやすく、赤ちゃんも自然に下がりやすいといわれています。
フリースタイル分娩
自分が一番楽な姿勢で産む、分娩方法です。両手両膝を床につけた姿勢だったり、立て膝をついてパパや家族につかまり立ちをしたり、自分のいきみやすい姿勢を選ぶ事が出来ます。フリースタイル分娩法は、助産院で多く行われている分娩方法です。
水中分娩
広めのお風呂のような所で、温水につかりながら行う分娩方法です。血液の循環が良くなり、陣痛を和らげる効果と、胎内の羊水の中で生活していた赤ちゃんがスムーズに出てきやすいといわれています。
ソフロロジー分娩
ヨガと禅の呼吸法で、赤ちゃんへの思いに精神を集中させる事によって出産を行う分娩方法です。出産時にすぐに出来る事では無いので出産前からトレーニングが行われます。
無痛分娩
高年齢出産が多くなった現代で、増えてきている分娩方法です。麻酔を使って陣痛の痛みを調整する、分娩方法です。
母体に掛かる負担が軽減され、心臓や高血圧等の持病がある妊婦さんには安心な分娩方法です。アメリカの出産では、無痛分娩が主流の分娩方法です。
入院生活は?
出産した後の入院生活も、産婦人科選びの重要なポイントです。入院時の部屋のタイプや設備を含め赤ちゃんと同室になる時期、様々な点を考慮して選ぶようにしましょう。
母子別室
母体の回復に専念する為に、母乳の時間に赤ちゃんを部屋まで連れて来てくれたり、授乳室へ行ったりします。それ以外の時間は新生児室で赤ちゃんを預かってくれます。
母子同室
赤ちゃんとママが同じ部屋で過ごす事になります。出産した後、赤ちゃんが同室になる日数は赤ちゃんの状態やママの状態、それぞれの病院によって違います。
大部屋にするか個室にするか
費用の面では大部屋の方が安く、同室になったママとの交流も出来て心強いというメリットがあります。個室の場合は、気兼ねせず自分のぺースで入院生活が送る事が出来て、家族等の見舞いも気兼ねがいらないのがメリットです。
大部屋、個室それぞれのメリットやデメリットがあるので、どちらが良いという事ではなく、ご自身の好みやライフスタイルに合わせて選ぶようにしましょう。
病院の環境は?
出産する病院の環境は、ホームページで見る事が出来ますが、出来るだけ実際に行って見学や説明を聞くようにしましょう。
病院の施設
妊婦検診や出産、産後の検診と長い期間通う事になります。設備が整っている事は必須条件です。
医師や看護師の対応
妊娠から出産まで、様々な不安やトラブルが起きる可能性も考えると、相談しやすい医師や看護師のいる病院が安心です。
病院の場所
妊娠してから出産まで、約10回以上通う事になる病院です。妊娠初期のつわりの時や、後期の大きなお腹での移動が負担にならない程度の距離で、1時間以内で行ける所がベストです。
費用
分娩費用や入院費用は、病院によって異なります。事前に調べておく事も大切です。
病院主催のイベント
病院によって、マタニティビクスやヨガ等の教室や、母親教室や母乳外来等の専門家による指導を行っています。それぞれの病院の特徴を調べて、ご自身が妊娠中にやってみたいと思うイベントがあるかどうかも、産婦人科選びの選択肢の一つです。
妊婦検診と出産する病院は別でも良い?
事情によっては、妊婦検診を受ける病院と出産の病院が変わる事や、途中で転院する事もあります。
里帰り出産をする
妊婦検診で通っている病院と、里帰り出産で分娩する病院が違う場合は、里帰り出産が決まった時点で、検診先の病院に伝えるようにしましょう。里帰り出産で分娩する病院の予約は、早目にするようにしましょう。
里帰り出産をする病院側から検診に行く時期を指示されるので、病院からの紹介状を持って里帰り先の病院へ転院する形になります。
医師との信頼関係が築けない
妊婦検診に通っているうちに、医師の方針や相性が合わなかったり、相談しにくい等、医師に対する不安が出てくる事があります。妊娠期間だけではなく、出産、産後と長くお世話になる事になるので、ご自身の納得の行く病院に転院する事も選択の一つです。
赤ちゃんとママの全ての管理をお任せする事になるので、信頼関係は重要です。我慢して、後悔する事のない選択をしたいですね。
まとめ
産婦人科を選ぶ時に何をポイントにするかは、人それぞれ違いがあります。ご自身が一番希望とする事で、選択される事が大切だと思います。長い間お世話になる病院なので、トラブルが起きた時の対応の良さや設備も重要です。紹介したポイントを産婦人科選びの参考にして、ご自身に合った産婦人科を見つけてください。
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