夏に憧れのタンクトップを今年こそ着たい！毎年そう願う女性は多いのに現実は厳しいものです。動くと揺れる二の腕は露出をためらわせ、ビーチで水着の上からついパーカーを着てしまって残念な夏が何度の過ぎてしまいましたね。
すっきりした二の腕というと、どんな女性を思い浮かべますか？モデルやバレリーナではないでしょうか？彼女たちは決して生まれつき細いわけでも太りにくい体質でもありません。確かに厳しい指導は受けますが我慢ばかりでもないのです。舞台裏で見てきた彼女達の二の腕技をこっそりお伝えしましょう。
「美意識」というサプリ
舞台女子たちはいつも比較されながら鍛えられます。そんな辛さも乗り越えられるマインドはどこから来るのでしょう？
イメージを明確に持つ
二の腕をいかに引き締めるのか、情報は世に溢れています。その方法をご説明する前に知っていただきたいことがあります。どうすれば、という話よりも動機の方が大事だからです。モチベーションがクリアでないと前向きに続けられません。
あなたはなぜ、太い二の腕を引き締めたいのですか？タンクトップを着たい？それを着こなしたあなたはどこに行って誰と過ごしたいのですか？溢れる情報を見るより先に、一人静かに目を閉じて、引き締まった二の腕になって着たい色のタンクトップの肌触りを想像してください。遠くから素敵な男性が現れてあなたに手を振っています、あなたも手を振って応えてましょう、その時のあなたの二の腕はすっきりと空を切ってバレリーナのようです・・・
このイメージ法は侮れません。いつも太い二の腕に悩まされているという事実にとらわれているうちは、新しい方法を取り入れても心のどこかで受け入れないからです。太い二の腕をどうしよう、ではなくて、細くなった二の腕でこういうことをしたい！という明確な願望こそ必要なのです。そして多くの優秀なバレリーナはこの心理法を実践します。だから結果を出せるのです。
見せて磨く
おそらくほとんどの方は太い部分を隠そうとします。どう自然に隠せるかが間違いなく毎年ファッション雑誌のテーマになります。
相反するようですがイメージ法を駆使するバレリーナたちは反面、超現実化です。結果を出すために手段を選びません。彼女たちなら二の腕が気になれば、あえて露出します。一番、見られたくないところを出して「早く細いと言わせてみせるわ」と自分を戒めます。罵られれば、その屈辱をバネにして頑張るのです。ひたすら自分の抱いたイメージだけを信じて鍛えます。
それで引き締まっていく彼女たちを見てポジティブ思考は美の基本だと思い知ります。そんなことを幼い頃から実行して選び抜かれていくのです。この思考を真似るのは今すぐでもできることです。
いつも宮殿にいるの？
全くトレーニングしないバレリーナがいました。年配なのに無駄な脂肪がなく、しかもしなやかな筋肉に包まれていました。舞台の上でも街でばったり会った時でも気品にあふれています。リンパの流れも健やかでデコルテ部分は彫刻のように美しかったのでした。
その秘訣を聞いたことがあります。彼女ははにかんだように微笑んで教えてくれました。「私はいつも宮殿にいるの。家で一人でお茶を飲む時も、私の中ではドレスを着た貴婦人になってるの。だから、ずっと緊張してるの。」一日中、彼女はたくさんの貴族の中で緊張して筋肉を使って暮らしていたのです。
つまり一日中レッスンしているのと同じ運動量でした。この感性はイメージ法の応用です。あなたも細い二の腕を優雅に彼の腕に組んで歩く想像をリアルにしてみませんか。そのイメージに身体の筋肉は応じます。
優雅な身のこなしトレーニング
美しく立つ。新米バレリーナはレオタードを着てバーを持って床に立ちます。そして驚くのです。美しい所作とは、どんなに筋肉が必要なことかととまどいます。それが第一歩です。
二の腕を太くする３つの原因
二の腕ってどこですかと聞かれると、腕の内側の柔らかい部分、と答えが返ってきます。上腕三頭筋といいます。反対側の力コブができるほうを上腕二頭筋といいます。
細く、細くといっても具体的にはどこが基準かというと一般的な算出法があります。身長×０．１５です。これが標準値とされていて例えば身長１６０センチなら腕の一番太いところは２４センチです。身長１７０センチなら２５．５センチです。
上腕三頭筋は日常あまり使わないために筋肉がなく、血行が滞り、リンパの流れを邪魔して老廃物が溜まります。やがて脂肪と老廃物が複雑に一体化してセルライトになりこびりつきます。手で上腕三頭筋をしぼってデコボコが浮き上がると、それがセルライトです。
猫背や巻き方など姿勢が前崩れになると、背中側の脂肪まで二の腕に重なります。更にバストについた脂肪まで脇の下に合流します。上腕三頭筋だけの問題ではありません。背中、バストと合わせて３つの脂肪が上腕の裏側にたまる、これが太い二の腕の正体です。
皮膚のたるみ、脂肪、セルライトと問題山積みの二の腕ですがバレリーナたちはレッスンで引き締めます。そして日常でも美しく腕を使って筋肉を鍛えます。逆に言えば週に何時間かレッスンしただけでは美しい二の腕にはなりません。
腕は肩甲骨から
腕をどこで動かすか、という質問に正確に答えられる方は少ないと思います。腕は解剖学で上肢といわれ肩甲骨から始まります。そしてバレエのレッスンで解剖学など知らないバレエ教師たちは肩甲骨から指先を持ち上げて！腕で腕を上げるとごつく醜い筋肉になる、と指導します。
主役級のバレリーナの肩甲骨周りの筋肉は、精巧な織物のように発達していて肩から腕はほっそりしています。実際に肩甲骨だけで腕を上げようとするとできません。しかし、上腕三頭筋と肩甲骨を身体に引き締めて胸を大きく広げると腕の可動域が大きくなるのです。
かなりの時間、バレリーナたちはレッスンします。もし、腕の力だけで鍛えたら間違いなくごつい筋肉になってしまったことでしょう。体幹部の筋肉を駆使して四肢を軽やかに操る、この方法は太い二の腕をしぼるのに有効です。
身体の重心を引き上げる
これはバレエの基本です。バレエはあらゆるダンスの基本といわれながらバレエにしかない特徴がこれです。みぞおちあたりから紐がついていて天から操られているような感覚です。マリオネット人形を想像してみてください。地球の重力に逆らって踊るのです。
この身のこなしに徹すると猫背や巻き込み肩にはなれません。背中の筋肉をしっかり立てて大胸筋を広げ、肩甲骨がいろんな角度で使えるような位置にします。そこから上腕三頭筋を使って日常の所作を務めてみてください。
本を持ち上げる時、電車のつり革を持つ時、初めは意識してもうまくつ変えないかもしれませんが、だんだん筋肉がついて血行が良くなると老廃物もなくなって動きやすくなります。背筋の筋肉痛に襲われるかもしれません。でもそれは歓迎すべきことです。筋肉がついてきた証ですから。
身体の重心が下がって前のめりになると、猫背になり胸のあたりのリンパの流れは滞って二の腕にたまります。身体の重心を変えることは流れの全てを変えるのです。ぜひ実践してみてください。
二の腕引き締めレッスン
有酸素運動を用いてバレエ式に二の腕を引きしめていきます。嬉しいのは二の腕だけでなく全身が締まることです。
エアバレエ教室
あたかも自分がバレエ教室にいるかのように想像してください。そして腰より少し上のあたりに壁を持ってください。
重心はみぞおちにあるとイメージできたでしょうか？背中を伸ばして胸を開いてください。肩甲骨と上腕三頭筋に力を入れて、肩の力は抜きましょう。ゆっくり大きく息を吸いながら指先をできるだけ大きく外にまわして上に挙げます。優雅に、ゆっくりと息を吐きながら肩甲骨を使って指先を下ろします。
これを左右、繰り返しますが日ごろ運動不足の方は息切れするほど大変です。しかし、あなたは選ばれたプリマドンナであるという妄想に立って酔いしれてください。
素敵な音楽があれば更に効果が期待できます。音楽には脳内麻薬が出る作用があるので単純な動きにも耐えられるように働きかけてくれます。ご自分の好きな曲であれば何でもかまいません。
慣れてきたら壁から離れて両腕を挙げてみましょう。重心の維持に気をつけて背中を伸ばして上腕三頭筋が上がりやすいように肩甲骨を使います。このトレーニングを自宅で毎日したうえで日常生活でも実践するのです。あなたの所作に気品があふれ、全てが美しくなります。
ストレッチ
リンパの流れを良くするためにはストレッチが欠かせません。手を上に挙げて肘のから脇の下に反対の手で撫でていきます。何回か繰り返したあと、脇の下をしっかりもみましょう。両手を数クール終えたら次は顎から首の前方を伸ばします。
ゆっくりと右の耳を右の肩につけるように倒して３秒、伸ばしたまま静止します。ゆっくり顔を前方に戻して反対側も同じように倒します。ここで重要なのはいきなり首を倒して頸動脈に負荷を加えないということです。頸椎に衝撃を与えないように配慮してください。間違ってもポキっとならさないようにお願いします。
両手を後頭部で組み、両肘を広げて胸をはり、３秒静止します。またゆっくり閉じて、開けます。鎖骨から下のリンパの流れを促すのが目的です。そして一通り終えたら軽く撫でるようにさすってください。手のひらで中心部から外側へ流すようにさすります。揉んだりはしないでください。かえって流れが悪くなります。
鍛えて筋肉をつけて老廃物を流して消します。これを繰り返せば太い二の腕など完全に消滅して美しい季節はあなたのものです。
まとめ
生活に全く関係ないようなバレリーナの生活ですが学べる点はたくさんあります。夢物語の別世界の住人というより美の実現については職人なみの生真面目さを発揮していました。
そんな彼女たちは決して過酷なダイエットや忍従の日々ではありません。あの運動量に減量は危険ですしストレスは肥満のもとです。彼女たちは願望をかなえるために工夫しているのです。
太いのが嫌というのと細いのが良い、というのは天地ほどちがう感情です。この感情を用いて美しい二の腕を手に入れてください。
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