ネットやテレビで時々話題になる「フラッシュモブ」、実際に見たことありますか?またはフラッシュモブをしてもらった経験がある方や、フラッシュモブをする側になった方もいるかもしれません。
サプライズのパフォーマンスであるフラッシュモブは、受け止め方も人それぞれです。大規模なものになると感動する人が多く動画の再生数もかなりのものになります。
しかし誰もがみんな感動するのではありません。ちょっと苦手、または嫌いだという人もいるのです。
特に自分の結婚式ではサプライズはしてほしくない、と思う新婦さんも多いですよね。女性は結婚式や披露宴に自分の思いを込めるので、予定外の事を嫌がる場合もあります。長い間、自分の中で気持ちを込めて考えてきた人は特にこだわりも強いものです。
今回は「フラッシュモブが嫌い」という観点からフラッシュモブを見てみましょう。
この記事の目次
フラッシュモブってどんなもの?
フラッシュモブって何でしょう?街中や駅の構内でいきなりその場にいた多くの人が踊ったり歌ったり演奏したり、というイメージですよね。
まずはフラッシュモブがどのようなものか知っておきましょう。
フラッシュモブとは?
フラッシュモブはインターネットで呼びかけて不特定多数の人を集めて公園や駅、街中と様々なところで突然ダンスをしたり音楽を演奏したりというパフォーマンスを指します。パフォーマンスが終わると、さっと解散するのも特徴です。
そもそもは面識のない人たちが集まって行うサプライズの要素が大きいパフォーマンスです。ボランティアや結婚パーティーなどは、知り合いの特定の集団であったりすることもあります。
「フラッシュ」は「Flash」で、「ひらめき」や「瞬間的な場面」などの意味があります。また「モブ」は「mob」と綴り。「群衆」という意味があります。
フラッシュモブのきっかけ
そもそもフラッシュモブのきっかけは2003年、ニューヨークで行われた集会といわれています。この集会を真似して世界のいたるところで行われるようになりました。もちろん日本でもフラッシュモブはあちこちで行われるようになっています。
最初は主催者がメールで不特定多数の人をあつめ、ニューヨークの駅で踊るというものでした。250人を超える人が集まりましたが、警察に事前に集まりを把握されるなどしてこのイベントそのものはそれほど成功だったわけではないようです。しかしこのサプライズ的なイベントは好評だったようで、その後も似たようなことが行われるようになり「フラッシュモブ」と呼ばれるようになりました。
業者もある
フラッシュモブを専門に行ってくれる代行業者もあります。さまざまなサプライズを企画演出してくれるのです。フラッシュモブをやって驚かせたい、結婚披露宴で喜んでもらいたいと思っても個人ではなかなか難しいものです。楽器の演奏もできないし、踊りもうまく踊れないという人にはありがたいですよね。
そこで代行業者が希望を聞いて、オリジナルにこだわったフラッシュモブをやってくれます。
フラッシュモブが喜ばれるシーンは
そんなフラッシュモブ、いきなり集まって踊ったり歌ったりしてまわりの人や特定の人物を驚、フラッシュモブにによってかせて思いを伝える他に、様々な場所でイベントや余興としても行われるようになっています。
プロポーズ
主に男性が女性にプロポーズするのに、フラッシュモブを利用してプロポーズします。デート中に、いきなり周りの人が踊りだしたかと思ったら、彼が膝まずいてプロポーズをする、彼女は感動して泣きながらOKをする、という動画をみたことがある方もいるのではないでしょうか。
フラッシュモブに参加した人はもちろん、たまたま居合わせた周りの人たちにも祝福され、一生の思い出となるようです。また動画でもたくさんのプロポーズのフラッシュモブが上がっていて、見る人を幸せな気持ちにしています。
結婚式
最近は結婚式でもフラッシュモブが行われることがあります。新郎新婦どちらかが仕掛け人になり、相手にわからないように企画を進めたり、2人が仕掛け人となって両親を驚かせたりなどの企画があるようです。
披露宴の途中や最後に曲がいきなりかかり、参加者やスタッフが踊って気持ちや感謝を伝えるというものです。
スタッフだったと思っていたら突然踊り始めて、ゲストは最初困惑するようですが、新郎新婦も巻き込んだり新郎新婦の親御さんも踊りだしたりとおおむね好評のようです。
二次会の余興としても
余興に悩む結婚式の二次会もフラッシュモブで、幹事になった人が仕掛け人になって盛り上げようということも多いようです。
誰もがみんな踊れるわけではないので大変そうですが、二次会は親族や会社の上司などもいないことが多く気楽にできるのがメリットです。ただ綿密な事前の打ち合わせた必要な余興ですね。
誕生会や企業パーティー、退職記念パーティーなど
お誕生日会に、主役には内緒でフラッシュモブを企画することがあるようです。大人数のパーティーなどでは盛り上がりそうです。
また退職記念パーティーでもいままでの感謝の気持ちを表すために、フラッシュモブを取り入れることがあります。会社の記念パーティーなどでもフラッシュモブが行われることがあります。
チャリティーイベントで行われることも
震災など災害のチャリティーイベントとして、空港内でオーケストラがいきなり演奏を始める、公園で演奏を始めるまたは合唱するなどの例もありました。
個人的なサプライズではなく、居合わせた多くの人たちを驚かせ、そして元気にしたいという思いがあるためか、周りの人たちも感動することが多いようです。
フラッシュモブがトラブルになることも…
このフラッシュモブ、感動する人ばかりならいいですがそうもいかない場合もあります。思いがけないトラブルが発生することもあります。
結婚式でのトラブル
とくにプロポーズや結婚式など女性の思い入れが強いものは、「こんなはずじゃなかった」となりがちです。
何年か前にネットをにぎわせたのが「自分の結婚式で、いやだといっているのに新郎とその親族にフラッシュモブをされてしまった、離婚したい」という書き込みでした。
厳かに結婚披露宴を行いたいという思いでサプライズはやめてほしい、フラッシュモブはやらないでと頼んでいたのにも関わらずそれは行われてしまったということなのです。新婦側は最悪の気持ちだったと投稿者は綴り、最終的には離婚してしまったようです。
フラッシュモブが人の人生を変えてしまった例と言えるでしょう。たまたまこの人はネットに書き込んだものの、書き込んでいないだけで嫌な思いをした新郎新婦はいそうですね。
断りにくいプロポーズ
プロポーズされても断りたい、という時あまりにも多くの人前ということで断れなかったなどということもあります。フラッシュモブに参加した人や、見ていた人たちは当然彼女がOKをして泣いている、そして感動するようなことを期待していますから、なかなか断りづらいですよね。
周りの見ている人は感動を共有したくて待っているので、断ることはかなりの勇気がいるはずです。相手はプロポーズして結婚したいのに、受けたほうはまだそんなつもりじゃなかった、という思いの違いも不幸を呼んでしまいます。
街中でのトラブル
フラッシュモブが始まったけれど、本人は普通に用事があるので横切ったら「動画を撮っているのに」「どいてほしい」などと文句を言われた人もいるようです。
このように、フラッシュモブ主催側と一般の人がトラブルになることもあります。通行する人や、その場を使う人の邪魔になるトラブルが多いようです。
また一般の人にぶつかってしまったり、自分自身が転んだりというケガにつながるトラブルもあります。
また、屋外でのフラッシュモブを企画したら、思いがけず天気が悪くなりしらけてしまったということもあります。大雨になるなど、天気が悪くなっても今更みんなに連絡が取れず、そして中止にすることもできず決行したけれど、そもそも他の人が全然いなかったなどというちょっと悲しいケースもあるようです。
練習の強要
結婚披露宴やパーティーでのフラッシュモブをどうしても成功させたい、と仕掛け人が熱くなりすぎることがあります。
きっちり成功させるにはかなり練習が必要です。ダンスが上手い人でもみんなと合わせるためにはかなりきちんと打ち合わせしたり練習したりしないといけません。会社の帰りに練習するために集まったり、休日も返上で練習したりと日常生活にも影響が出てしまいます。
いくら仲の良い友達のためといっても、忙しい社会人にとってこんな負担はありません。愚痴ろうものなら「大切な友達の一生に一度のことなのに」などと言われて、ますます嫌になってしまうひともいます。
段取りや踊りを忘れる、間違える
フラッシュモブは全員の息を合わせ踊りを決めるのが、格好よくみせる大きなポイントです。それなのに、すっかり忘れてしまった、間違えてしまった、転んでしまったなどのトラブルが起きることがあります。
友達の結婚披露宴で、失敗してしまい微妙な空気になってしまった、あとで参加者に責められた、など新郎新婦も参加した友人もあまりいい思い出ではなくなってしまいます。
フラッシュモブが嫌い!
こんなフラッシュモブ、嫌いな人はもちろんいます。
フラッシュモブが嫌いという時、フラッシュモブがされるのが嫌いなのか、するのが嫌いなのでしょうか。それともフラッシュモブそのものが嫌いという人もいるかもしれません。なぜ嫌いなのか、その気持ちを探ってみましょう。
フラッシュモブされるのが嫌い
サプライズされたくない、という人は少なからずいます。恥ずかしい、照れくさいという気持ちもあります。また自分の結婚式などでされたくない人も意外と多くいます。
女性心理として、結婚式や結婚披露宴は特に自分の思い入れが強いものです。自分の最高の思い出になるようにしたいと考えていたのに、フラッシュモブによって壊されてしまったと思う人もいるのです。
また退職するパーティーでもできれば静かに去りたいのに、フラッシュモブが始まってしまい困惑する人もいます。定年退職をするような方の場合、しみじみと思い出話をしたかったのに、フラッシュモブという見方によっては騒がしいサプライズそのものが、受け入れ難かったりするものです。
フラッシュモブをするのが嫌い
そもそも騒ぐのも、踊るのも歌うのも嫌だという人がいます。踊りも苦手だし歌も苦手なのに、どうしてもと頼まれてやらないといけない、という場合は苦痛でしかありませんよね。
また、人前で何かするのが照れくさいという人も多くいます。結婚披露宴で、たくさんの人の前で踊るのは緊張します。
みんながやると言っているのに自分だけ嫌だといえない、など断りづらく困る人も出てきます。できない、とやっとの思いで訴えても「あいつのためなのに」など責められてしまうとしぶしぶ受け入れなくてはならず「フラッシュモブなんてなければいいのに」とまで思ってしまうのです。
フラッシュモブそのものが嫌い
とにかくああいったサプライズが嫌い、とにかく嫌い、寒い、と思う人もいます。また、あれは外国でやるからかっこいいのであって、日本でやるのは今一つという気持ちの人もいます。
見ていても楽しくない、感動や喜びを押し売りされている気がするという意見や、フラッシュモブをする仕掛け人の「こんなに友達がいるんだ」という自慢しているアピールに思える人もいるのです。
また、周りに楽しんでもらいたいという思いより、主催者側の自己満足に過ぎないという目で見ている人もいます。
フラッシュモブが嫌いな人への対応は?
フラッシュモブが嫌いで、絶対遭遇したくない、やってほしくないという人は必ずいます。一方で大好きでフラッシュモブをやってみたい、企画したい、巻き込まれたいという人もいるのです。
フラッシュモブが嫌いな人への配慮
嫌いなものを押し付けるのはやはりよくありません。「相手の嫌がることはしない」というのは結婚生活でも友人関係でも重要なことです。
日常生活でそうそうフラッシュモブに悩むことはありませんが、今後結婚式や退職記念パーティーなどで悩むときもあるかもしれません。
またプロポーズにフラッシュモブをしたいけれど、相手が喜ぶかどうか、OKするかどうかわからないということもあります。フラッシュモブの動画を見るのが好きだけど、実はされたくないと思っている可能性もありますよね。
自分が好きならば相手も好きだろうというのではなく、そっと気持ちや好みを確認する気遣いが必要です。
嫌いだ、いやだと言われたら今後の関係を大切にするためにも相手の気持ちを尊重しましょう。
誰でも嫌いな食べ物を「おいしいから食べてみて、食べたら好きになるはず」と押し付けられるのは誰でもいやですよね。それと同じです。
フラッシュモブ嫌いの人は
フラッシュモブがどうしても嫌い、という場合自分がサプライズの対象にされるのは受け入れがたいですよね。トラブルを避けるためにも、フラッシュモブは苦手だ嫌いだということは日頃から明確に伝えておきましょう。
企画が持ち上がっても「嫌いだと言ってた」ということで、なくなる可能性が高くなります。とはいえ、本当に感謝していて気持ちを伝えたくてフラッシュモブをやりたい人もいるのです。
そういう気持ちは理解できるよね、ありがたいよねということも忘れずに伝えておきましょう。
折り合う方法は
「一生に一度の結婚式だから、フラッシュモブはやってほしくない」という新婦、「いや一生に一度だからこそ、心に残ることをどうしてもやりたい、自分はフラッシュモブをやりたい」という新郎という思いがぶつかったとします。
結婚式は女性主役だから、女性の気持ちを尊重してという意見が多いのですが新郎にとっても一生に一度のものです。フラッシュモブをやりたかったという思いをもったまま過ごしていくことになってしまいます。
こんなときは、話し合うしかありませんが結婚披露宴は厳かに新婦の思うとおりに進め、友達を呼ぶ2次会では新郎の好きにする時間を取るなどの折り合いをつけることも必要かもしれません。
また定年退職パーティーなどでも主役の気持ちや考えを聞き出す必要があります。
まとめ
自分には関係ないと思っていても、「フラッシュモブ」どこかで遭遇することがあるかもしれません。そしてフラッシュモブが人間関係や出来事に、なんらかの影響を与える日があるかもしれません。
インパクトのあるサプライズなだけに好きな人がたくさんいますし、何かの機会にやりたいと思っている人も多くいます。
嫌いだという人も多くいますがメディアでは肯定的に報道されるフラッシュモブなので、誰しもが喜ぶだろうと思いがちです。
大きな声で嫌いだといえない人もいますし、企画する前は一言相談する配慮が必要です。そして嫌いな人がいたら押し付けない、無理強いしないという配慮が必要になります。
フラッシュモブが嫌いだという人も頭ごなしに否定するのは避けましょう。自分が好きなものを人に否定されたらどう思うか、という思いやりがやはり必要なのです。