タバコと口臭の関係について!改善方法とその他の原因を紹介!

今や身体に悪い嗜好品の代名詞のようになってしまったタバコですが、30年ほど前は電車内でも普通に灰皿があり、多くの大人がタバコを吸っていました。驚くことに、1955年から1974年にかけての高度経済成長期には、男性の喫煙率は80%近かったようです。

当時、タバコを吸うことは当たり前のことであり、臭いが問題になることもありませんでした。また、税金徴収促進の意味合いもあり、専売公社時代には国策のような形で喫煙が推奨されていました。

ところが喫煙の害が広く知れ渡ると、一転してタバコが悪者になっていきます。中でも問題にされるのは、タバコの臭いです。タバコの臭いが嫌いな方には当然ですが、喫煙者でも他人のタバコの臭いは気になるようです。中でも、喫煙者の口臭問題は昔から言われていますが、その原因はいったいどこにあるのでしょう?

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口臭の原因

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日本人は挨拶でキスする習慣やビズ(頬と頬を合わせてキスするフランスの挨拶)などの習慣がないため、口臭に鈍感な人が多いとされており、成人のおよそ50%が歯周病で口臭があります。また、他人が不快と感じるレベルの口臭を持つ人は日本人の20%存在すると言われています。

口臭は2種類に分けられ、食べ物やアルコールなどによって生じる生理的口臭と、病気が原因となる病的口臭があります。

生理的口臭

臭いの強い食べ物(ニンニク、ニラ、ネギ、ラッキョウなど)や喫煙、飲酒によって、臭いの元となる成分が血液中に入り、呼吸の際に肺から息として排出されます。成分が血液中にある間ずっと臭いが残りますが、一時的なものです。

ただし、タバコは1日中吸っていることが多いため、本来は一時的な口臭が継続してしまいます。

病的口臭

病気を原因とする口臭は以下のとおりです。このうち、90%以上の口臭は口腔内の疾患(虫歯と歯周病による)と言われています。しかし、口腔以外の原因の場合は病気のサインですので速やかに専門医を受診してください。

  • 鼻や喉の炎症によるもの(蓄膿症、扁桃炎など)
  • 胃腸疾患によるもの(胃炎や消化不良、逆流性食道炎など)
  • 呼吸器疾患によるもの(慢性気管支炎や胸膜炎など)
  • 口腔内の疾患によるもの(虫歯、口内炎、歯周病など)
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虫歯・歯周病による口臭のメカニズム

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歯周病

歯周病は、歯肉(歯ぐき)が細菌の感染によって炎症を起こす疾患のことです。歯と歯肉の境目の清掃が足りないと、そこに多くの細菌が滞留し粘着性の物質を作って歯の表面に付着します。この付着した細菌とその産生物から成る黄白色の物質を歯垢(プラーク)と呼びます。

このプラーク1mgにはおよそ10億もの細菌が生息していて、歯肉に炎症を起こし、やがては歯を支えている骨までも溶かしていきます。プラークは取り除かないままでいると、唾液に含まれるカルシウムやリンなどのミネラル成分と結合して硬くなり、歯石となって歯の表面に強力に付着します。この状態になってしまうと、ブラッシングだけでは取り除くことが不可能となり、歯科で歯石除去を行う必要があります。

この歯石の中や周りに更に菌が入り込んで、歯周病を悪化させるLPS(リポポリサッカライド:グラム陰性菌の細胞壁の構成成分で、他の生物に対して炎症性サイトカインの分泌を促進する作用があります)毒素を排出し続けます。最新の研究では、LPS毒素は歯周病だけでなく、血流にのって全身の炎症にも関与していることが分かってきました。

虫歯

歯の表面にプラークが付着し、食事の度にプラークに含まれる細菌が酸を放出します。放出された酸が歯を溶かし、固い歯がスポンジの様にスカスカになっていきます。

この歯が柔らかくなってしまった部分が虫歯です。柔らかくなった部分に更に菌が付着して、歯の内部へ内部へと侵入します。これを繰り返して、最終的には完全に歯に穴があいてしまいます。

臭いの発生場所

臭いは虫歯になった部分、歯周病部と舌苔(舌の上に口腔内のいろいろな物質が堆積して白っぽく苔状になったもの)から発生します。

菌が付着して活発に活動している場所が臭いの発生場所です。最新の調査では、舌苔が臭いの原因となる事が多いという報告があります。

臭いの種類

口腔内には様々な菌が生育していますが、歯周病の原因菌の一部がVSC(揮発性硫黄化合物)を産生することで臭いが発生します。

VSCには、硫化水素(卵の腐った様な臭い)、メチルメルカプタン(腐った玉ねぎの臭い)、ジメチルサルファイド(生ゴミの臭い)などがあります。口臭の多くは硫化水素によるものですが、歯周病になるとメチルメルカプタンが増加することが分かっています。

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タバコによる影響

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タバコに含まれる成分の影響

タバコには多くの化学物質が含まれており、その中でも主として3つの成分が口臭の悪化を促進させることが分かっています。

ニコチン

植物毒であるアルカロイドの1種です。毒性と依存性は強いですが、その特殊な薬理作用によって麻薬ではなく毒物として指定されています。

ニコチンは毛細血管を収縮させ、血圧を上げる作用があります。よって抹消の血液循環が悪くなり、口腔内も血液循環が悪くなります。血液循環が悪くなることにより、唾液の分泌量が減り、唾液内に含まれる殺菌作用を持つ物質や防汚作用を持つ物質も減少するため、菌が繁殖しやすくなり汚れも付着しやすくなります。

また、唾液の減少によって口腔内も乾燥し、菌が繁殖しやすくなります。

タール

一般的に「ヤニ」と呼ばれる成分です。有機物を熱分解することによって発生する、黒褐色の油状液体で刺激臭があります。喫煙によって、タバコの葉に含まれる有機物が熱分解され、約4,000とも言われる化学物質の複合体であるタールとなります。

このタールがタバコの臭いの原因物質です。口腔内だけではなく、胃や肺などの臓器、髪や衣服にも付着して長時間臭いを発します。タバコを止めてもすぐに口臭が改善しないのは、この体内に付着したタールが原因とされています。

一酸化炭素

タバコの葉が燃焼した煙の1~3%に一酸化炭素が含まれています。一酸化炭素は酸素よりも約200倍もヘモグロビンと結合しやすく、酸素欠乏状態を引き起こします。

この状態を一酸化炭素中毒と呼びます。暖房器具の不完全燃焼などで発生することがあり、何かおかしいと気が付いた時には既に身体が動かない状態で、そのまま昏睡に陥り死に至ることがあります。

喫煙者は、煙を吸い込む度に軽度の一酸化炭素中毒状態になります。酸素が欠乏するため、心血管系に多くの負担をかけ代謝も低下することがわかっています。代謝の低下によって口腔内の血流が悪くなり、唾液の減少を引き起こし口臭が悪化します。

口呼吸による影響

喫煙時はどうしても口呼吸となります。口呼吸では唾液が蒸発しやすく、口の中が乾燥しやすくなります。タバコの煙は熱く乾燥しているため、口腔内の乾燥を促進します。

また、口呼吸によって舌苔が過剰に発生することもわかっています。

コーヒーとの最悪のコラボレーション

コーヒーに含まれるカフェインや有機酸は唾液量を減少させます。さらにタバコを吸うことで、ますます口の渇きが促進されて口臭が増強されます。また、コーヒーを飲んだ後は含まれる有機酸によって口腔内のpHが酸性に傾くため、より細菌が繁殖しやすい環境となります。

人によって表現に違いはありますが、喫煙者がコーヒーを飲んだ後はドブ川の様な臭いがするそうです。

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口臭の改善方法

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それでは、どのようにすれば口臭を改善できるのでしょう? 簡単にできるものから歯科でなければできないものまでありますので、まずはできるところから改善していきましょう。

唾液がよく出るようにする

唾液はリラックスすることによって出やすくなります。緊張すると口の中がカラカラになりますよね?それの逆のことをすればいいのです。つまりリラックスすることです。

また、歯磨きやうがい、ガムを噛むなどの行為は口腔粘膜を刺激して、唾液の分泌を促進します。同様に食事の際にもよく噛むことで唾液の分泌が促進され、消化吸収にもよい影響を与えます。

水を飲む

口腔内の乾燥を防ぐために、こまめに水分を摂取しましょう。お茶やコーヒーなどを推奨する方もいますが、ただの水がお勧めです。

また、水分を摂取することで唾液の分泌も促進されます。

食後のケア

最新の研究では、食後の歯磨きにはあまり口臭・虫歯の予防効果がないことが分かってきました。これは食べ物や飲み物、そして唾液によって口腔内の細菌や臭いの元となる物質が体内へ取り込まれるからです。

食後に行うと効果的なのは、舌みがきと歯間ブラシ(デンタルフロスなど)です。食べ残しは舌の上や歯の間にしか存在しませんので、食べ残しを除去してしまえば菌の繁殖は抑えられます。

唾液は、最高に有効な虫歯・口臭の予防剤です。食後すぐは唾液が出やすい状態になっているため、歯磨きによって唾液を流してしまうのは逆効果になってしまうようです。また、食後すぐは脱灰→再石灰化が行われていますので、再石灰化を促進するタイプのガムを噛むと唾液も分泌も促進されるため効果が高くなります。

食後の歯磨きを否定している訳ではなく、磨かなくてもケアをすれば問題ないということです。

口呼吸から鼻呼吸へ

鼻呼吸では、鼻毛などのフィルターや鼻の構造によって乾燥を防いでくれます。口呼吸では口腔内が乾燥するため、菌が繁殖しやすい状態になります。また、イビキをかきやすくなったりアレルギーになりやすくなったりすることも報告されています。

多少苦しくても、意識して鼻呼吸をする、夜寝る前に唇にテープを貼るなどの対策があります。最近では、口で呼吸できないようにした鼻呼吸専用のマスクなども市販されていますので、そのようなグッズを使うのもよいでしょう。

歯科での治療

歯周病は虫歯や歯石が原因となることがほとんどです。虫歯がなくても、定期的に歯科に通って歯石の除去を行うことが口臭の予防になります。

禁煙

これは効果的ですが、すぐに実施することは難しいですよね?

現在は禁煙外来で、飲み薬、ニコチンパッチ、ニコチンガムなどを処方してもらうことができるので、ひたすら我慢することはありません。早めに治療を受けてください。

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まとめ

やはりタバコは「百害あって一利なし」のようです。タバコは確実に口臭を悪化させます。タバコに限っての口臭予防法はなく、一般的な口臭予防法が喫煙者にとっても口臭を防ぐのに有効です。

こまめに水を飲むことが、脱水を防ぐだけではなく口臭を防ぐのに有効です。簡単にできて効果的なので、口臭が気になる方は、まず試してみてください。

口臭をチェックするためには、口を両手で覆い、指で鼻をふさいで何度か呼吸を繰り返します。その後で指を離して鼻で臭いを確認してみてください。もし臭いがするようでしたら、対策をすることをお勧めします。

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