右胸の痛みの原因は?ズキズキやチクチクなど、痛み方で分かる病気とは!

心臓があるのは左胸です。痛んだら心臓病かも?と不安になりますね。では右胸が痛いときは安心なのかというとそうではありません。

右胸が痛む場合は、肺、胸膜、胆嚢、胆管、腎臓、肋骨、各種神経、大動脈、筋肉、精神的な問題、女性の場合乳腺の異常が考えられます。痛みもズキズキ痛むのか、鈍痛なのか、張り裂けるように痛いのか、締め付けられるように痛いのか、呼吸は苦しくないか、最近肋骨が折れるようなことをしていないか、脂ものの食べ過ぎ、塩分の食べ過ぎ、偏った食生活をしていないかどうかによって疑われる病気が異なります。

右胸が痛むときの病気をピックアップしてご紹介します。

右胸が痛む原因

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右胸の痛みの原因は肺、胸膜、胆嚢、胆管、腎臓、肋骨、各種神経、大動脈、胸椎椎間関節、筋肉、乳腺などが考えられます。食道や胃腸の病気になると胸の右側だけではなく全体や中央が痛むことが多いです。左が痛む場合は心臓疾患の可能性があります。

こちらでは右胸にクローズアップして可能性のある病名を羅列していきます。

軽度でズキズキした右胸の痛み・進行して激痛になる場合

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激しい痛みではありませんが、右胸に違和感を感じている場合に考えられる病気を紹介します。

胆嚢炎、胆管炎、胆石

胆嚢とは十二指腸にある肝臓から作られた消化液(胆汁)を貯める臓器で右胸の下の部分に位置します。

塩分過多で脂ものばかり食べ過ぎていると胆嚢に胆石ができることがあります。炎症や胆石、あるいは腫瘍、悪性腫瘍で胆管が詰まると七転八倒するほどのすさまじい痛みが襲います。

右胸だけではなく背中が痛いという人もいます。病気の中でも三大激痛といわれるほどとても痛いらしいです。急死したり重い後遺症がのこるような確率は低い病気ですが、炎症の放置は悪性腫瘍になるリスクがあります。

一度詰まると詰まっている間はずっと痛いのですが、胆石が何かの拍子にずれたり出てきたりすることで痛みが一時的に収まることもあります。

手術は内視鏡で行いあまり傷はつかずに済みます。胆石の場合は胆嚢ごと切除する場合が多いです。胆嚢はなくても生存には問題なく、人によっては切り取った後も胆管が少しずつ大きくなって胆嚢のような働きをするらしいです。

また一度胆石になった人は再発しやすいと言われています。脂ものを避けて適度にバランスの良い食事を心がけましょう。

胆嚢の病気を防ぐには

食生活の改善が大切です。脂っこいものを食べると胆石ができて炎症が起きやすくなります。またカフェインやトウガラシなど刺激物も消化器に負担をかけて炎症を悪化させるので胃腸の調子が悪いときには食べ過ぎには注意です。

胃腸の調子が悪いときは低たんぱく低脂質の柔らかく煮たキャベツやダイコンのスープでも飲んでお腹を休めましょう。

胆嚢の病気はどの専門のお医者さんに診てもらうと良い?

自分で医者に行くというより多分ほとんどの人がすさまじい痛み故に救急車を呼ぶことが多いようですが、内科、胃腸などの消化器の専門医に見てもらうことになります。

逆流性食道炎

基本的に食道から胃に繋がっている管は一方通行になっていますが、胃酸が大量に分泌されることや下部食道括約筋の機能低下や圧迫や食べ過ぎによる胃内圧の上昇やストレスなどが原因になって胃酸の逆流が起こり、食道が荒れてただれや潰瘍などの症状が生じます。

胸焼けや胸の痛みの他に普段の食事が億劫に感じられたり、夜眠れなくなった、時々口の中が酸っぱく感じる、気分が冴えないなどの症状がある場合は、逆流性食道炎の可能性があります。

特に寝る時などに横になると、食べたものを戻しそうになるという症状がある場合が多いです。

近年では年配の患者だけでなく若い世代の患者も増えてきている傾向にあります。その原因は、食の欧米化が関係していると考えられます。身体に合った、さらに消化が比較的良いものが多い日本食に比べ、欧米の食事は肉類が多く、多く含まれる脂肪分が逆流性食道炎の原因と考えられています。

逆流性食道炎の予防

予防法としては、消化の悪いものや脂肪分の多い食事を控えることや、食べる量も腹八分目に抑えるなどの対策が必要でしょう。症状が繰り返される場合は、消化の良いものを摂取するように心がけ、胃に負担をかけないようにしましょう。

また、姿勢を正しく矯正することも予防につながります。猫背や腰の曲がった姿勢は、胃に圧迫感を与えてしまうので、良くありません。特に食後3時間の間での姿勢が重要になりますので、食後すぐに横になる事は避けたほうが良いでしょう。

また、アルコールもなるべく控えるほうが良いでしょう。アルコールは特に下部食道括約筋の機能を緩めてしまうので、症状が発生しやすくなります。同様にカフェインを多く含んだ飲み物や炭酸飲料も控えましょう。

引き裂かれるような急な右胸の痛み

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急に右胸の痛みを患った場合に考えられる病気を紹介します。

大動脈解離

死亡率の高い緊急の病気です。胸が痛むこともありますが、背中が痛いという人もいます。

大動脈の壁に亀裂が入って壁が外膜と内幕に分離される病気です。突然痛む場合が多く突然起こった場合は急性動脈解離と呼び、心筋梗塞のような緊急性を伴います。痛みが軽い場合もありますが、動脈の壁が分離するため血行が滞り手足に痛みを感じる場合があります。

とくに心臓周囲に出血する場合は死亡するケースがあります。医学ではこの緊急性の高い大動脈解離をA型、解離は起こっているが心臓から離れているものをB型と呼びます。

心臓から離れたB型大動脈解離の場合、血圧を調整する薬で対処できることもありますが、血行が悪くなってしまう場合は手術が必要です。いずれにしても血管に問題があると突然死するリスクは上がります。必ず病院にきましょう。

大動脈解離が起こる人は高血圧の人が多く、生活習慣上高血圧になりやすい男性に多い病気です。しかし最近は女性も社会参画のために食生活が男性化しているので注意は必要です。

詳しくは、大動脈解離の原因とは?症状や予防法、治療方法を紹介!を読んでおきましょう。

大動脈解離を防ぐには

高血圧を防ぐことです。脂質、塩分の取り過ぎ、煙草、過度な飲酒を控えるとよいでしょう。

腎臓の働きが悪い人や糖尿病の人は大動脈解離のリスクを念頭に置く必要があります。糖尿病や腎臓病を防ぐことも高血圧を予防するうえでとても大切です。

規則正しい生活と適度な運動をして生活習慣病にならないように注意しましょう。

大動脈解離になったときは何科?

悠長にどこかな~と選ぶよりまず救急車を呼んだほうがいいでしょうが、心臓血管外科で対応されることになります。

心臓の病気専門の小さな病院は無いので大きな総合病院での診察を受けましょう。

右胸を押すと痛い、突き刺されたように痛いを感じる

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押すと痛みが発生する原因を紹介します。

肋間神経痛

右胸か左胸かどちらか片方だけが痛むのが特徴です。痛みは数秒、長ければ数分続く場合もあるようです。何かの病気というより、そういう痛みのことを肋間神経痛と呼びます。

肋骨のあたりが痛い原因の可能性は多岐にわたります。ヘルニアなどで直接神経が圧迫されていたり、骨粗しょう症で本当に肋骨に問題があったり、過労、筋肉の痙攣、姿勢の悪さ、ストレス、肺炎、胸膜炎、帯状疱疹・・・そのほかの病気である可能性もあります。

詳しくは、肋間神経痛はストレスが原因なの?治療方法は?を参考にして下さい!

肋間神経痛を防ぐには

原因がわからないので難しいですが、姿勢が悪いと神経圧迫によって痛むことがあるようです。他の骨の歪みも修正されるので一石二鳥です。試しに姿勢を正しましょう。

肋間神経痛の治療

痛いだけで病気が見つからない場合は痛みを抑えるペインクリニックで対処します。

湿布を張ったり痛み止めを飲んだりします。

帯状発疹や肺炎、胸膜炎など内科で対応する病状がなければでなければ整形外科が専門です。

肋間神経痛の民間療法

痛み止めを飲むと副作用がでるのが難点です。もし痛み止めを飲みたくない場合は民間療法で緩和しましょう。身体を冷やすと痛みが増します。痛みを緩和させるには内外から適度に身体を温め、血行を改善し、姿勢を正すことです。

血行の改善はビタミンB群、ビタミンE、ナイアシンなどを摂取すると改善されます。

おすすめの食材は、豚肉、アーモンドなどナッツ類、魚、魚卵、ピーマン、カブです。軽度ならこれで治まる場合があります。

胸の神経痛は帯状発疹の後遺症?

肋間神経痛の中でも帯状疱疹による神経が侵される痛みは危険性が高いです。皮膚の上に疱疹ができることが特徴です。左右どちらかにしか症状がでません。

帯状疱疹とは水疱瘡とおなじ水痘ウイルスによっておこります。水疱瘡が治った後も水痘ウイルスは神経細胞に潜んでいます。普段は悪さをしないのですが、食生活の悪化、睡眠不足、ストレスやエイズによって免疫力が下がると帯状発疹として症状がでてきます。

胸の神経や三叉神経が侵され、その神経が走っているところに沿って特徴的な疱疹、帯状疱疹ができます。最初はピリピリして痒みがでてプツプツしたものが発生し、水疱瘡のような状態になります。帯状発疹かどうかはお医者さんが見ればすぐにわかるはずです。

放置すると帯状疱疹が治った後も痛みだけが残る後遺症がでますので早期治療が求められます。

また感染症なので医師の判断を仰ぎ、他人に感染させてしまわないように配慮が必要です。

帯状発疹を防ぐには

免疫力の低下が原因です。ビタミンを摂取し、ストレスと睡眠不足と過労を防ぎましょう。

水痘ウイルスに対する抗体は50歳頃に切れてしまう人が多いです。酸いとウイルスの抗体を持っていない人、予防接種で抗体を得た人はもっと早く抗体が減るようです。

50歳になったら水痘ウイルスワクチンを接種するといいでしょう。ワクチンを常備していない病院もあるので、ワクチンの摂取ができるかどうかは皮膚科などに電話で問い合わせて予約が必要か聞いてみるとよいでしょう。取り寄せてくれる病院もあるはずです。

帯状発疹は何かで治療する?

帯状疱疹は皮膚科で受診しましょう。ワクチンも皮膚科で取り扱ってくれると思います。

背中と一緒に右胸が押しつぶされるような痛みを感じる

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背中の痛みも同時に感じる場合に、可能性のある病気を紹介します。

気胸

肺に何らかの原因で穴が開いてしまうことです。普通はすぐふさがりますが、これがすぐにふさがらないと気胸と呼ばれる症状がでます。

どちらか片方にだけ穴が開くことが多く、肺を膨らませられなくなるため酸素が足りなくなり息が苦しくなります。

やせ形の若い男性に多く喫煙者がだいたい70%といわれています。再発することもあります。呼吸困難が酷い場合は早期の治療が必要です。

詳しくは、肺に穴が空く病気って?原因や治療方法を紹介!を参考にして下さい!

気胸の予防、治療、受診する科について

原因がわかりませんが、煙草を控えたほうが良いでしょう。

治療は手術によって肺から漏れた空気を脱気します。受診する科は内科でも外科でもかまいません。

深呼吸や咳をすると右胸が痛い

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深呼吸を行った際に、痛みを感じる病気を紹介します。

胸膜炎

胸膜は、横隔膜、胸壁、臓側胸膜、縦隔、壁側胸膜すべての総称で、筋肉です。感染症や悪性腫瘍による炎症で胸に水が溜まります。

横隔膜は空気を吸うために動く筋肉で、咳をしたり深く呼吸をすると痛みが増します。呼吸が苦しくなる段階ではめまいや失神の恐れがあります。

原因は悪性腫瘍や結核などの感染症です。熱があれば感染症を疑われ、煙草を吸う人は特に悪性腫瘍、癌を疑われます。その他には膠原病、肺梗塞、石綿肺、うっ血性心不全が原因です。

悪性腫瘍の可能性もあるので咳や深呼吸で胸が痛む場合は胸膜炎を疑って早めに受診しましょう。内科が専門です。

腎結石が原因の場合も

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胸の痛みなのに腎臓?と思われるかもしれませんが、腎臓は腰痛だけではなくお腹や胸、背中に痛みがでる場合も多いです。他には血尿が出るのが特徴です。

腎臓に結石ができて七転八倒するほどの痛みを生じさせます。これも三大激痛の仲間です。シュウ酸カルシウムやリン酸カルシウムが原因で発病します。

エコーなどで石を砕いて排出させます。

原因はプリン体なので、レバーや魚卵などをとり過ぎないように注意しましょう。シュウ酸はカルシウムと一緒に摂取すると吸収が抑えられます。シュウ酸は水溶性なので調理でシュウ酸を抜くことも可能です。スープの灰汁は良く取るようにしましょう。

疲労感と鈍痛、動くと右胸が痛い

疲労

全体的な気だるさと共に、右胸の痛みを感じる原因を紹介します。

胸膜の筋肉痛

胸にはさまざまな筋肉があります。骨や体を動かす筋肉、外から見えるような胸筋もあれば横隔膜など呼吸のために動かす内部の筋肉などがあります。筋トレで胸筋を鍛えたときは「ああ筋肉痛だな」とわかりますが、激しい呼吸をしたときは横隔膜も酷使されています。胸と脇腹あたりの痛みがある場合は筋肉痛かも知れませんね。マラソンをするとよく痛みます。

正常な痛みですが、タンパク質、ビタミンB群、クエン酸、亜鉛、マグネシウムやカルシウムなど電解質を摂取すると筋肉痛の治りが早くなります。また眠っているときに回復します。適度な睡眠をとりましょう。

ズキズキチクチクした痛み~精神的な要因

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検査で異常が見られないときは、心配なことがあると胸やお腹のあたりがぎゅーっと締め付けられるようなことがあります。

不安の原因が対処できない場合は、精神科で漠然とした不安を押さえる薬を処方してくれる場合があります。

うつ病や統合失調症や自律神経失調症などの精神的な疾患の可能性があります。内科などの病院での検査で原因が特定されなかった場合は、心療内科や精神科を受診してみるのも検討してみましょう。

女性特有の痛み

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生理前後、発育期、妊娠前後のホルモンバランスの影響による痛み、授乳中に母乳が残って固まってしまう、うっ滞性乳腺炎などがあります。

授乳中は母乳を出さないと母乳が固まって石のようになることがあります。軽度であればお風呂でマッサージをするとよいですが酷い場合は婦人科を受診しましょう。

乳がんの場合は最初は痛みがないことが多いです。痛くなった乳がんはだいぶ進行している状態で、切除が必要になることもあります。

  • ホルモンバランスの乱れによる一時的な痛み
  • 乳腺症
  • 乳腺線維腺腫
  • 乳腺脂肪壊死
  • 乳瘤(ミルクの貯り)
  • 乳がん

などの病気の可能性があります。痛みや違和感が感じられる場合は病院での診察をしましょう。

まとめ

右胸が痛くなる場合は気胸、胸膜炎、胆嚢炎、胆管炎、胆石、胆石症、心筋炎、腎結石、肋骨神経痛、大動脈解離、筋肉、精神的な問題、女性の場合乳腺の異常が考えられます。

原因のわからない痛みもあって不安だと思いますが、こちらの記事を参考にして対処いただければと思います。

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