小松菜の栄養について!成分や効果、調理方法や保存方法を紹介!

チンゲン菜によく似ている小松菜ですが、ほうれん草よりも栄養価が高くアクがなく、とても栄養効果が優れている葉野菜です。

小松菜は成長した葉のことを言いますが、蕾は「菜の花」、若芽の摘み取ったものは「つまみ菜」といって生食用サラダに用いられます。

寒さや暑さに強く、少々環境が悪くても、立派に育ちます。そのような強い小松菜はとても栄養効果が高いことが分かっています。

小松菜の栄養価について詳しく調べてみました。

小松菜について

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ほうれん草に比べてあまり栄養効果を、一般に聞くことのない小松菜ですが、栄養効果はほうれん草よりも高い葉物野菜として、専門家の間では知られています。

ビタミンAをとっても小松菜の方が多いし、カルシウムはほうれん草の約3倍以上もあります。

アクもないので、ほうれん草より生で食べられる点は、ビタミンCを豊富に取ることができる葉物野菜です。ビタミンB群が豊富に含まれています。

小松菜の特徴は3大ビタミンと言われる、粘膜や皮膚を強化するビタミンA、抗がん作用の強いビタミンC、細胞の老化を促す過酸化脂質を抑えるビタミンEを含んでいます。

小松菜の名の由来

小松菜は江戸時代から栄養が豊富なことで、一般的に緑黄色野菜として食されてきました。体調を整えるビタミン類、骨粗鬆症の予防になるカルシウム、貧血予防になる鉄のミネラルなどの野菜の中でも、栄養の高さは群を抜いています。

小松菜はアブラナ科アブラナ属に属している緑黄色野菜で、名前の由来は東京の小松川村で沢山栽培されていたことから、この名前が付たという説と、

八代将軍徳川吉宗が鴈狩りに小松村を訪れた時に、葛西菜を献上したところ喜ばれ小松川村の小松をとって命名されたという説があります。

小松菜の種類

小松菜の種類には、日本各地に独特な名前が付けられていて、葉が柔らかいうちに収穫するようにしていて、どの品種も雪に強いです。

信夫菜(しのぶな)葉の縁に切れ込みが入っているのが特徴で、福島県で栽培されます。

女池菜(めいけな)甘さとぬめりが特徴で、新潟県原産の品種で、独特の風味があります。

武州寒菜(ぶしゅうかんな)寒さに非常に強い特徴と、群馬県と埼玉県で多く作られます。

大崎菜300年前に新潟県の大崎で改良された品種で、わき芽を次々に収穫でき、味が濃く苦みが強いのが特徴です。

小松菜の旬

小松菜の旬は12月~1月にかけて旬を迎える葉野菜で、冬菜、うぐいす菜、雪菜とも呼ばれています。本来は冬野菜ですが現在は、一年中出回っていることが多いです。

寒さに強く冬に霜にあたった小松菜は葉が厚くなり、アクもぬけて一層美味しく食せます。また凍っても枯れる事はありません。

小松菜の生産地

小松菜の生産量は8割が関東で生産されていて、栽培期間が短いので、秋冬まきは80~90日かかり、夏まきは20日前後で収穫でき、東京都が生産量トップとなっています。

小松菜の見分け方

小松菜は葉先までピンとしていて、葉が鮮やかな緑色、根元がしっかりしている歯肉の厚いものが新鮮で、特に株のおおぶりのものが美味しいとされています。

小松菜の保存方法

小松菜の保存方法は茹でて冷凍しても、生で冷凍しても良いです。

  • 小松菜をカットして保存袋に入れて冷凍します。
  • 一束ずつ小分けしてストックする方法です。

生の場合は水気をしっかり切って保存袋に入れます。茹でた場合は葉の部分と菊の部分が均等になる様小分けして冷凍をおすすめします。生の冷凍は1週間で使い切るのが目安です。

冷凍の小松菜でも調理法は色々使えますので、また余った小松菜を冷凍して、お味噌汁などに入れるのも経済的です。

小松菜は生でも食べれますので、色々なレシピを簡単に作れます。また塩でもんで「おしたし」にするとイソチオシアネートを豊富に摂取することができます。

小松菜の調理方法

小松菜はアクが少ないので生で食べるのが、栄養効果が損なわれませんが、βーカロテンの効能を上げるためには油でさっと調理するのが、一番栄養効果が損なわれません。

また生の冷凍した小松菜は、加熱する場合はそのまま調理したほうが良いです。

小松菜の栄養成分

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小松菜の七訂日本食品標準成分表による、100gあたりの成分の量を記入します。小松菜のエネルギー消費量は100gあたり14カロリーと低カロリーです。

  • エネルギー・・・14cal
  • たんぱく質・・・1.5g
  • 脂質・・・・・・0.2g
  • 炭水化物・・・・2.4g
  • 飽和脂肪酸・・・0.02g
  • 不飽和脂肪酸・・0.08g
  • コレステロール・0
  • 食物繊維・・・・1.9g

ビタミンA

ビタミンAは脂溶性のビタミンの一種で、皮膚を正常に保つ働きや、目の健康維持などの働きがあります。しかしビタミンAを摂りすぎると、肝臓に蓄積されて不調になります。

ビタミンAはβーカロテンに体内に入ると変換され、βーカロテンは吸収率は悪く、油でを利用すると吸収率は良くなります。

ビタミンAの吸収率は70~90%と高く、脂溶性なので水に溶けることはありませんが、熱にやや弱く、酸化、乾燥、高温でビタミンAの栄養分は失われます。

ビタミンAの効果は視機能を改善する効果や、動脈硬化を予防する効果、粘膜や皮膚を健康に保つ効果、ガン予防及び抑制する効果などあります。

ビタミンAの小松菜の含有量は3100μmです。

ビタミンB群

ビタミンB群には、ビタミンB1、B2、ナイアシン、パテント酸、ビタミンB6、ビタミン12、葉酸、ビオチンの8種の総称で、生体内で酵素を助ける補酵素として働き、ビタミンB複合体とも呼ばれています。

ビタミンB群は水溶性ビタミンのため、使われなかったビタミンB群は、尿として体外に排泄されるため、蓄える事ができないので、毎日摂取する必要があります。

ビタミンB群はそれぞれ助け合いながら、脳や神経、皮膚など身体の健康を保つのに必要不可欠な栄養素で、エネルギーを作り出す代謝を助ける働きがあります。

疲労回復効果、成長促進効果、貧血予防、粘膜や皮膚を健康に保つ効果、エネルギーを生成する効果、妊娠中の女性の健康を保つ効果、血糖値を下げる効果などがあります。

パテント酸はビタミンB5に、体内で変化するプロビタミン5の、パンテノールのことです。パンテノールは糖質やタンパク質、脂肪の代謝の働きを補助することで、肌の抗炎症効果やかゆみ防止効果などが期待できます。

ビタミンC

抗酸化作用を持つ栄養素で、皮膚や粘膜の健康維持を助け、免疫細胞を高め風邪を引きにくくする効果や、ストレスに対する抵抗力を高める効果、美容効果の肌の張りを保つ効果や、シミを予防する効果などがあります。

ビタミンCの働きは抗酸化作用が強く、活性酸素から細胞や組織を守って、老化の原因を緩和させ、過酸化脂質の生成を抑えることができます。

ビタミンCは体を構成するたんぱく質の一つの、コラーゲンを合成するのに必要な補酵素としての働きがあり、細胞同士の結合を強くして、体内の血管や筋肉、皮膚、骨などを丈夫にする身体の健康になくてはならない栄養素です。

ビタミンCは老化や病気から身体を守る効果や、美白・美容効果、免疫力を高める効果、ストレスを和らげる効果、白内障の予防・改善効果、貧血を予防する効果などがあります。

小松菜のビタミンCの含有量は39mgです。

ビタミンE

ビタミンEは若返りのビタミンとも呼ばれ、強い抗酸化作用を持つビタミンの一つで、活性酸素から身体を守る働きがあります。小松菜のビタミンEの含有量は1.0mgです。

老化となる血管や肌、細胞など老化防止の働きがあり、血行を促進して生活習慣病の予防効果にもなり、血流を改善する効果、美肌効果、生殖機能を維持する効果などがあります。

ビタミンEは油に溶ける性質があり、水には溶けません。熱や酸には壊れにくいのですが、光や紫外線、鉄などには不安定で分解されやすい性質があります。

カルシウム

カルシウムは丈夫な体作りには欠かせない栄養素で、骨や歯のもととなり、どの年代でも不足しがちな栄養素です。

カルシウムは骨粗鬆症だけでなく、イライラを抑え、ストレスを緩和する効果効能があります。カルシウムは体を構成する必須ミネラルで、体重の1~2%を占めその中の99%が骨や歯に存在しています。

後の残りの1%には血液など体液、筋肉、細胞に分布されて様々な体の機能を調整する働きをしています。

カルシムの吸収は20~30%で、カルシム、コラーゲン、マグネシウムを一緒に摂る事で、丈夫な骨が生成されます。

カルシムの効果としては、骨や歯を作る働き、骨粗鬆症の予防効果、血液が固まるのを助ける効果、ストレスを和らげる効果などがあります。

小松菜のカルシムの含有量は100gあたり170mg入っています。

鉄分

鉄は全身の組織や細胞に、酸素や栄養素を運ぶ役割があり、赤血球を構成する必須ミネラルの一つの成分です。

体内には鉄が不足した時に蓄えている貯蔵鉄と、酸素を実際に運んでいる機能鉄があります。鉄は貧血を予防する効果や、疲労回復効果があります。

通常の食事では過剰になる事はありませんが、サプリメントなどで過剰摂取すると、肝硬変や肝臓がんになる可能性もあります。

小松菜に含まれる鉄分は100gあたり2.8mgと、野菜の中で含有量がトップクラスです。植物性食品で鉄分を摂取する場合、ビタミンCが必要になりますが、小松菜にはそのビタミンCも含まれているので、単体で貧血予防の効果が期待できます。

小松菜の栄養効果

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小松菜の栄養効果はとても幅広く、健康効果、美容効果など毎日の食卓の、1品に加えられると効果効能が期待できます。

骨粗鬆症を予防する効果

小松菜はカルシウム成分が豊富に含まれた野菜です。カルシウムは体の中の骨や歯、身体の土台ずくりに欠かせない成分です。

カルシウムの吸収率は悪いので、ビタミンDが豊富に含まれているキノコ類などと一緒に摂ると吸収率が良くなります。

小松菜には骨の結成に必要なビタミンKも入っていて、マグネシウムとマンガンとビタミンDを一緒に摂る事で効率の良い骨の生成ができます。

ストレス予防効果

ストレス緩和に効果的といわれるのは、カルシムを豊富に含まれているからです。

カルシムは神経伝達をスムーズにする神経伝達成分で、精神を安定させてくれます。

美肌・美容効果

小松菜にはビタミンCが含まれていて、コラーゲンの生成を促進したり、肌の張りを保つしわの予防や改善効果もあって、メラニンを抑制しシミを防ぐ働きもあるため、美白効果が期待できます。

またβーカロテンは体内で必要な分だけビタミンAに変換され、黄色の抗酸化作用をもつ色素成分です。肌の肌荒れ改善やかさつきなどのデトックス効果があり、肌や粘膜の健康を守るアンチエンジングの効果が期待できます。

コマツナには美容の元ともいわれるプロリン、βーカロテン、ビタミンC、ビタミンEなどの栄養素が多く含まれて美容効果、美肌効果など期待できる、デトックス成分が入っています。

小松菜はアミノ酸の一種のプロリンという成分を含んでいて、このプロリンはコラーゲンの主要成分で肌の潤いをもたらす重要なアミノ酸と、βーカロテン、ビタミンCなどの相乗効果がぷりぷりのお肌に改善してくれます。

老化防止・免疫向上

小松菜はイソチオシアネートという、アブラナ科の野菜の解毒成分が含まれていて、またβーカロテンが100gあたり3100μmも含まれています。

また抗酸化ビタミンのビタミンCやビタミンEも含まれているため、老化防止や免疫向上に効果の期待ができます。

抗酸化作用が強いので活性酸素を除去し、細胞の機能を正常化します。イソチオシアネートの働きは、殺菌作用を促す白血球を活性化する働きがあります。

またβーカロテンが体内でビタミンAとなり、粘膜強化をすることでウイルスの侵入を防ぐ働きをしてくれます。

ダイエットサポート

小松菜はキサントフィルに分類される、色素成分の「ネオキサンチン」が含まれています。このネオキサンチンは、動物実験で体重抑制が役立つ、脂肪吸収抑制・血中コレステロールや中性脂肪の低下など、抗肥満作用があることが実証されています。

このためダイエットサポートや、肥満予防効果が期待されています。また豊富に含まれているカルシウムは脂肪を排出促進する作用が報告されています。

カリウムも比較的多く含んでいるために、ダイエット時のむくみ解消にも可能性があり、ダイエットで肌荒れや体調不良を起こしている方などは、小松菜を摂取すると、ビタミンA(βーカロテン)・ビタミンC・ビタミンE・カルシム・鉄分が豊富なので、改善される可能性が高いです。

活性酸素を抑制する効果

老化やストレス、生活習慣病の一つの活性酸素除去する働きのある、βーカロテンが豊富に含まれています。

活性酸素を除去することで、細胞の健康を維持し、動脈硬化の予防効果、糖尿病の予防・改善効果、高血圧症を改善する効果などの期待ができ、生活習慣病をはじめさまざまな病気などの予防に期待が持てます。

活性酸素は血管を錆びつかせ身体にダメージをあたえて、血圧上昇や動脈硬化などを招いたりします。また細胞にもダメージをあたえて、ガンや老化現象を引き起こす原因物質です。

貧血を予防する効果

小松菜には多くの鉄分が含まれています。鉄は酸素を全身に運ぶ、赤血球の構成成分のヘモグロビンの一部として、血液中に存在しています。

鉄分が不足することで、ヘモグロビンの量が減って、全身に酸素や栄養を届ける事ができなくなり、疲れやすくなり、息切れ、動悸、立ちくらみ、顔が青くなるなどの症状が出てきます。

小松菜は鉄分を吸収するビタミンCも含まれているため、貧血予防には欠かせない食材です。鉄分は動物性タンパクなどと一緒に取ると、吸収や働きが良くなる為、肉や卵などと一緒に取る方が効果が出てきます。

非ヘム鉄はそのままでは吸収・活用率が低いとされています、小松菜には吸収・活用を高めるビタミンCが豊富に入っているので、小松菜だけで貧血予防効果があります。

生活習慣病を予防する効果

人間が生きていくためには、細胞の機能を維持することが必要で、私たちの体には60兆個の細胞から作られています。

カリウムは私たちの細胞の中の、水分に多く存在しています。この細胞の中の濃度は、常に適切な濃度を保つように調節されています。

人間の細胞の水分量や働きに、濃度は大きく影響していて、細胞の外にはナトリウムが多く存在しています。

細胞の外のナトリウムが過剰になると、水分のバランスが崩れカリウムは、余分なナトリウムを排泄して、水分のバランスを保ってくれます。

小松菜は血栓融解作用を持つことから、血圧を下げ高血圧を予防したり、動脈硬化や心血管疾患を予防する効果など、生活習慣病を予防する効果の可能性が期待できます。

まとめ

いかがでしたでしょうか?小松菜の栄養をみてきましたが、本当に栄養の高い食材である事がお分かり頂けましたでしょうか?

健康・美容のために毎日の食事の1品に加えたいですね。

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