指の骨折は危険?症状や治療法、リハビリについて紹介!

指を骨折してしまうと、痛みはもちろんのこと日常生活に支障が起こります。

骨折にはどの様な種類があるのか、治療法と完治までのをご紹介します。また、指の骨折に伴う生活の支障についてもまとめました。

骨折の症状

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ケガをしたのが指の場合、突き指か捻挫か骨折かを判断するのは難しいと思います。

ついただの捻挫だと放置していて、痛みが引かない為病院に行ってレントゲンを撮ると骨折していた…なんて経験のある方も多いのではないでしょうか。骨はきちんと固定しておかないとどんどん治りが悪くなります。こんな症状が出たら、整形外科の受診をお勧めします。

患部をそっと押すと激痛がはしる

ケガをした指をそっと押してみて下さい。脂汗を書いてしまうような激痛が走ったら骨折を疑いましょう。この押して痛みが走る事を圧痛と言い、骨折やヒビの場合は圧痛があります。

また、足の指をケガした場合は歩けない、床に足を付けられないという症状もあります。

また、捻挫等であれば2-3日で痛みがどんどん引いていきますが、骨折の場合は数週間に渡って痛みが治まらないこともあります。

腫れてくる

ケガをした数時間後、患部が腫れてきたら骨折を疑いましょう。

もしケガをした直後にどんどん腫れてきたら骨折と同時に太い血管が切れている可能性があります。めまいなどの貧血症状がある場合はすぐに救急車を呼んでください。

音がした

『ボキッ』や『パキッ』とした音がケガの際に聞こえる様であれば骨折の可能性が高くなります。

明らかに骨が変形している

指が変な方向に曲がっていたらほぼ間違いなく骨折しています。この他にも関節以外の所で骨が曲がっていたり、だらりと垂れさがっているような症状があれば骨折しているでしょう。

応急処置

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ケガをしたら早く応急処置をする事で、骨折だった場合の骨の変形予防や治療期間を短くする事が出来ます。

また、骨が見えてしまうような開放骨折の場合はケガから8時間以内が治療のカギと言われていますので応急処置を済ませたら速やかに病院へ行きましょう。

冷やす

患部を冷やすことで、骨折に伴う幹部の腫れを最小限に抑える事が出来ます。

冷やし過ぎると凍傷をおこしてしまうので、タオルでくるんだ保冷剤などを使って幹部を冷やしましょう。

患部を心臓より高い位置にもっていく

腫れを抑えるもう一つの方法として、患部を心臓より高い位置に持っていく方法があります。指であれば手を頭の方にあげるか、手術中の医者の様にひじを曲げ、手を顔のあたりにあげておきましょう。

足の指を骨折した場合は、寝そべった状態で足の下に本やクッションなどで台を作ったものを置き心臓より高い位置に固定しましょう。

固定する

骨の変形を防ぐ為、添え木や三角巾などで固定しましょう。

患部が動かない様に固定します。指の場合、隣あった指が無事であれば副木として使い折れてしまった上下の関節も併せて固定出来る様しっかりテーピング、または包帯を巻いてください。副木や添え木は割り箸や厚紙、傘や新聞紙が使えます。

注意していただきたいのが『きつく締めすぎない、伸ばさない』事です。血流を妨げてしまわないよう固定しましょう。また、伸ばす

指の骨折の種類

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ひとくちに指の骨折と言っても種類はさまざまです。骨折の部位別にまとめました。

基節骨(きせつこつ)骨折

基節骨とは、指の付け根部分にある骨を指し、手足に5本づつあります。

指の骨折で一番多い部位はこの基節骨と言われ、足の指の骨折においても最も折れやすいのが基節骨です。

足の小指をぶつけて骨折してしまったケースも、一見足の先の骨が折れたように思いますが、ほとんどは基節骨の骨折です。

中節骨(ちゅうせつこつ)骨折

中節骨は指の第一関節から第二関節までの間の骨をいいます。親指にはありませんので、手足に4本ずつあります。

球技中に指を骨折した場合、ほとんどが中節骨骨折です。

手をグーにした時本来指先はすべてそろって同じ方向を向きますが、中節骨が回旋変形している場合は他を向いてしまいます。この場合はまず指の向きを揃える必要がありますので指を曲げた状態で固定する治療が行われます。

末節骨(まつせつこつ)骨折

末節骨とは指の先端部分の骨を指します。

野球やバスケなどの球技中にありがちなのがこの末節骨の骨折であるマレット変形と呼ばれる指の骨折です。マレットフィンガー、マレット指とも呼ばれ、末節骨の関節の筋をともなって小さな骨が剥がれるように骨折しているのが特徴です。

野球のキャッチャーやバスケのパス時、バレーのアタック時などに多いケガで、ひどい場合には全身麻酔を伴う手術が必要なケースもあります。

指の骨折の治療法

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指の骨の骨折にはどの様な治療方法があるのでしょうか。

保存療法

保存療法とは、ギプスなどで骨を固定し、自然に骨がつくのを待つ治療法です。一般的な骨折はほとんどがこの保存治療を行います。

骨折している指を、していない指とくっつけてテーピングをし、手首や足首で支える形が一般的ですが固定の難しい箇所の場合は副木という細長い板を使って固定します。

副木は石膏やアルミで出来ていて、シーネとも呼ばれます。

手術療法

外部から元通りにするよう働きかけるのが不可能な骨折、関節部分の骨折や体重のかかる足の骨に関しては手術となる可能性もあります。

指の骨折には主にピンニングと呼ばれる手術法が使われます。

ピンニングとは骨が折れてずれてしまった時に用いられる手術方法で、つまようじより少し太めのピンを刺し、双方の骨を固定します。

指から太めの針金が飛び出している様が少しショッキングであると共に、術後はかなりの痛みを伴います。鎮痛剤などを出されていても痛みで夜寝られないという患者さんも多いです。

完治までの期間

腫れ自体は2~3週間ほどで収まりますが、骨自体が完治するには全治2~3ヶ月ほどかかります。添え木やテーピングなどの固定具が外せるのが大体1ヶ月程、すぐに前の様に指が使えるわけではないので、リハビリ等含めて大体2ヶ月以上はかかります。

痛みが引いてしまうと、つい固定具を外したり無理に動かそうとしてしまいますが、勝手な事をするとなかなか治りません。きちんと医師の指示を仰ぐようにしましょう。

指を骨折したら困る事

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指の骨折により起きる不便さを紹介します。

お風呂

骨折は腫れを伴いますので、血流のよくなるお風呂は医師の指示が出るまで控えましょう。

入浴が許可されても、ギプスやテーピングを濡らさない様注意が必要となります。指の骨折の場合は洗髪が非常に困難なので、洗髪ブラシを使うなどして工夫する必要があります。

どうしても頭がかゆくて気持ち悪い場合は、美容院でしっかりシャンプーしてもらう方法もあります。

また、足の骨の場合はまず固定具が濡れてしまうので、足にビニールカバーなどをしてさっとシャワーを浴びてください。

食事

聞き手を骨折した場合、食事はかなり大変になります。掴みやすいパンなどか、誰かに食事介助をしてもらいましょう。

利き腕と反対の場合でも、お茶碗などを持つことが困難になりますのでテーブルに顔を近づけて食べる犬食いの状態になりやすいのも問題です。外食の際はフォークで食べられるものを選ぶとスマートです。

足の指を骨折した場合は食事の体勢が辛くなりますのでなるべく椅子などに腰掛け、足の指が動かない様にして食事をとりましょう。

キーボード

手の指を骨折した場合、仕事でキーボードをたたくスピードが格段に遅くなります。

どの指を骨折したとしても、テーピングなどが邪魔になり他の指を使おうとしてもいつも通りに打てずストレスになることも。折れた指のある方の手はタイピング出来ないと考えて下さい。

指を骨折した状態で入力が必要になったら、代理で打ち込みをしてもらうか、音声入力などを使うのもいいでしょう。

車の運転

手の指を骨折した場合はハンドル操作、サイドブレーキ操作がかなり困難になります。

足の指を骨折した場合、踏み込む力を掛けられないのでアクセルとブレーキ操作が困難となります。

添え木などがボタンに触ってしまい誤作動する可能性もありますので、骨折中は出来るだけ車の運転は控えるべきですが、まずは医師のOKが出なければ運転してはいけません。

リハビリについて

『指の骨折にリハビリ?』と不思議に思ってしまう方も多いでしょう。保存療法も手術療法も、完治したからといってすぐに昔の様に指が使えるわけではありません。

なぜなら、骨を長い間固定していましたので骨周りの筋肉が衰えてしまうからです。固定具を外すとほとんどのケースで指が曲がらない事に驚きます。

動かさなければ筋が固まると言われてはいますが『早めにリハビリしたほうがいい』とは考えないでください。医師の指導がない状況でのリハビリは骨の変形や完治までの期間が伸びてしまう危険な行為です。

温める

足湯や手湯で血行を促進する事で、前の様に指が使える基盤になります。電気治療などもありますが、洗面器にお湯を張って温めたり、手袋を使って冷やさない様心がけるだけでもリハビリの大きな一歩となります。

しかし、リハビリ中あまりに痛いと感じたら炎症を起こしている可能性もありますので、冷やしてください。

簡単な指の運動で刺激する

手や足をグーパーに開いたり閉じたりする運動を無理なく行うことで、筋肉が刺激されだんだん指の動きが良くなっていきます。もし動きが悪いようであれば温めてマッサージをする様に指を揉むだけでも刺激になります。

また、簡単なボトルをつかんで離す運動も負担が少ないのでおすすめです。

まとめ

指の骨折は日常生活に支障が大きく発生するほか、固定の難しい箇所でもあるので治療中はかなりストレスが溜まります。

『骨折って言っても指でしょ?』と軽視する方も多くいますが、例え小指を骨折したとしても固定具などでバランスが崩れいつもの生活が送れず辛い思いをされている方がたくさんいます。

しっかり整形外科を受診して、医師の指示を仰ぎ1日でも早く元の生活に戻れるようにしましょう。

  
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