風邪の治りかけの症状とは?咳や鼻水、痰の状態について

インフルエンザや風邪が大流行するこの季節は、なんとか風邪をひかないようにと注意しておる人も多いのではないでしょうか?

たとえば人ごみに行くときはマスクを必ず着用したり、外出から帰ったらうがい手洗いなどをしてきちんと予防をしていても、何故だか知らないうちにどこかで風邪うつされてしまいますよね。

風邪をひいてしまってから、それが真っ只中なのか、それとも、もう治りかけなのかを正確に判断することは、お医者さんでなければなかなか難しいことだと思います。それでも、症状をよく観察していれば身体からは何らかのサインを受け取っているのです。ここではそんなちょっとした身体が出すサインと、風邪の対処法や風邪の種類についていくつかご紹介していきましょう。

風邪の治りかけによく現れる症状とその対処法

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では、まずは風邪が治りかけの時に現れる症状について紹介します。自分の体に発生している症状の状態から風邪の状態を判断していきましょう。

風邪の現在の状態を判断することでこれからの症状の傾向を判断し、予定などを決定することが出来ます。

痰が出る

風邪の治りかけによくある症状としては、咳が出たり、痰がからみ、その痰の色がだんだん変化していくという特徴があります。風邪の引き始めから中盤は無色で水っぽいかやや黄色がかった透明なのですが、治りかけになってくると黄色っぽい粘度の強めな痰に変わってきます。

この変化は体の内部に侵入しているウイルスなどの異物を上手く吐き出せている為に色の変化が現れてきているものになります。

このように痰の色は風邪の治りかけなのかどうかを知る目安になるので、喉がイガイガしてきたらきちんと痰を吐き出し、その際には色もよく観察するようにして下さい。治りかけだと思っていても緑色の痰が出ていたら、風邪以外の病気に移行してしまっている可能性がありますのでなるべく早めに病院で受診しましょう。

また危険な痰の色として茶色や赤などの色がでてしまった場合も注意が必要です。より深部に炎症が進み、血がでてしまい血痰となっている症状になります。茶色も酸化したことで血痰が黒ずんでしまった場合に発生しているものです。放置しておくと炎症がさらに進み、肺炎などに繋がる可能性もあります。

咳が出る

咳がでてしまうのは風邪を引き起こしているウイルスを吐き出すためと言われていますが、正しいメカニズムに関しては未だ解明されていません。ウイルスが侵入していても咳が発生しない場合もあります。

主に咳が発生しているのは、風邪の終わりかけのタイミングであることが多く、発熱や体の倦怠感が終わってから喉が痒くなるなどの感覚が現れ、咳が出るようになります。

特に夜や朝のタイミングなどに咳がでやすい傾向もあります。2,3日咳が続いてしまった後に徐々に症状が和らぎ、完治するケースが多いでしょう。咳が発生している場合には既に免疫力は回復している場合が多く、喉の細胞の修復が行われているために喉に痒みが発生している場合もあります。

しかし咳がその後も1週間以上続いてしまう場合には、百会咳や喘息、肺炎などの病気に発展してしまっている可能性がありますので、注意が必要です。

鼻水の色が変わる

痰は元々鼻の粘膜の奥に溜まった鼻水も一緒に含まれているので、痰と同じく色が無色透明から黄色や緑に変化してきます。ということは黄色っぽくなれば治りかけ?と安心してしまわないでください。ここで、注意したいのはそもそもどうして黄色や緑色になっているのかということ。

これは身体の中の白血球が風邪の菌と戦い、ウイルスとともに敗れたそれぞれの死骸が混じって着色されて身体の外に排出されているのです。黄色っぽい時は風邪の菌が劣勢、緑色になってくると風邪の菌のほうが優勢ということなので風邪は悪化している模様です。そして黄色でも長引くようなら副鼻腔炎などを併発している恐れがあります。その場合は自己判断せずに受診してください。

そして鼻水が出てきたら、しっかりかんで体外に菌を排出することも大切です。せっかく菌を体外に排出するための鼻水を、間違ってもすすって体内に戻さないようにしてください。あまり強くかみすぎると鼻の粘膜を傷つけてしまう恐れがあるので、優しくかむように気を付けてください。

鼻をかむ専用のテッシュも販売されているのでそれを使うとあまり鼻を痛めませんね。

熱が下がってくる

風邪をひいて治りかけのサインとして1番わかりやすいのが熱が下がってくることです。解熱剤など薬の力をかりなくても熱がさがったなら大分よくなっていると思えますよね。ただし、熱が下がっていてもほかの症状がまだあるのであれば安心はまだ早いのです。

こまめに水分補給をしたり、ミネラルを摂ることも忘れないで下さい。ここで気を緩めて無理をしまうと風邪が更に悪化してしまったり、違う病気に移行してしまったりする事もあるので決して油断してしまわずに、次から紹介する対処法を試してみてください。

熱が下がっても実際には菌やウイルスは体内に滞在している状態になります。便や口などの粘膜からもしばらくは排出されます。熱が下がったタイミングで他の人に移してしまう可能性が非常に高いので無闇に行動して他の人に感染を広げないように注意しましょう。

風邪の治りかけにやるべきこと

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風邪が治りかけだと思って無理をして外出したり、仕事をやり始めたりして風邪を更に悪化させてしまうと気管支炎や、さらには肺炎になってしまうこともありますので、きちん風邪の症状がなくなるまでは気を緩めずにしっかりと対策をしてあげてください。

薬を飲む

風邪をひいたら、まずやることの一つとして症状に合った薬を飲むことが挙げられます。病院に行って医師に診察してもらい、処方してもらった薬を飲用して、無理をせずに休養することが風邪に打ち勝つための一番有効な対策と言えるでしょう。

病院に行くほどでもないからと薬局の薬だけで済ます方も中にはいますが、出来るだけ病院に行っていただいたほうが薬も強く、ほとんどの方が行ってない人よりも早く完治するようです。

休養をしっかりとる

風邪は寝て治すと昔から言われているように、とにかく栄養をしっかりと採取して、出来るだけ身体を暖かくして、ゆっくりと身体を休めることが大切です。その時部屋の加湿も忘れずに行いましょう。特に風邪で弱っている喉や鼻の粘膜にとって部屋の乾燥は大敵なのです。

熱やだるさが治まってきて、身体が大分楽になってきたからといって無理をすると、たとえ治りかけだったとしても、そこからぶり返してまた悪化してしまうことがあるので注意が必要です。

そして病院に行く以外、なるべく外出はしないようにしましょう。風邪の治りかけの時期、身体はまだ回復途中でとても弱っている状態です。そんな抵抗力の下がった状態の時に人ごみに出掛けてしまえば、また違う菌をもらってきてしまうかもしれません。どうしても出かけなくてはいけないときは必ずマスクを着用して行き、もし出来る事なら完全に治るまで外出は避けてください。

長風呂はしない

そもそも風邪をひいたら入浴してはいけないと言う方も多いです。特に年配の方はそう思っている方が多いかもしれません。

しかし、風邪が長引いてくると、汗をかいた身体は気持ちいいものではありませんし、治りかけにもなってくると身体から排出された菌がそこらじゅうにウヨウヨしているようで嫌ですね。ですから適度な温度にして入浴することはある意味必要なことです。

ただ、風邪をひいていて入浴するときに、身体をよく温めればいいのだと思い、湯船にいつもより長い時間、頑張って浸かってしまうと、体力が落ちている身体にとっては大きな負担となってしまいます。入浴することは大丈夫だけど、風邪の症状を早く回復させるためには出来るだけ長風呂は避けたほうがいいでしょう。

そして入浴が終わったら急いで身体をよく拭いてから着替えをして、髪も濡れたままにしないで水分をよく取って、ドライヤーなどで素早く乾かしてあげましょう。髪が濡れたままですと身体はあっという間に冷えてしまいますので、出来るだけ早く身支度を済ませて布団に入って休むことをおすすめします。

消化にいいものを食べる

風邪をひいているからいっぱい栄養を採らなくちゃいけないと、こってりしたものや消化に悪そうな食べ物ばかりを食べてはいませんか?いくら栄養があっても、消化するときに風邪のウイルスによって弱っている胃に、さらに負担がかかるような食べ物はできるだけ避けたいですね。

風邪の最中、食欲があれば栄養バランスの良い消化によさそうなものを、食欲がない時はおかゆやスープ、フルーツなど出来るだけ消化の早そうな食べ物を選んでみてください。たとえ食欲があまりなくても、スープくらいなら飲めそうですね?

もし喉が痛くて呑み込みづらいときは無理に固形物を食べず、リンゴをすりおろしたものや、すりおろし大根やゼリーなど、比較的にのどごしがよくて食べやすいもので少しでも栄養を摂取するのがおすすめです。消化に良い食べ物については、消化に良い食べ物を紹介!調理方法や食べ方も!の記事を参考にしてください。

睡眠する時間

睡眠をとる時間で分泌されるホルモン量が変わってくるので、症状が回復するスピードが変わります。22時〜2時の時間帯に体の補修を行う副交感神経が優位に働き効率よく成長ホルモンを分泌し、体の異常を修正します。

なので出来るだけ12時までの時間には就寝するようにして体のメンテナンス機能を向上させていきましょう。

風邪とよく間違われる病気

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では最後に風邪とよく間違われる病気について紹介します。咳や熱、倦怠感、関節の痛み、吐き気、下痢などの症状を発症させる物を紹介していきます。

治療法が異なりますので、風邪薬を飲んでも効果はありません。正しい病名を特定して症状を治療していきましょう。

ウイルス性胃腸炎

風邪のようにのどや鼻水、咳などの症状はなく、下痢や吐き気を伴う胃腸風邪、正式には風邪ではなくノロやロタウイルスなどの人にうつす可能性のあるウイルス性胃腸炎のことを胃腸風邪と呼ぶことがあります。お腹にくる風邪などとよく言われますね。

このようなウイルス性胃腸炎の場合、特に看病している人にもうつしてしまうことが多いので、症状が治まるまで部屋に一人で隔離してもらい、出来るだけ食事もそこに運んでもらって食べましょう。そしてトイレの使用後もいちいち除菌するように心がけましょう。

症状がひどい時は、何を食べても吐いたり下痢したりしてしまいます。この場合は食事を摂ることが難しいので、アルカリ性飲料などを少しづつ摂取したり、とにかく脱水症状にならないように水分だけは採るようにします。

もし、それでもひどくなれば身体はどんどん衰弱してしまいますので、その時は病院で点滴を受けることも出来ます。どちらにしても市販薬などではなかなか治らない事と、万が一危険なウイルスの恐れもあるので早めに受診しましょう。胃腸風邪については、胃腸風邪の症状とは?人にうつる可能性や潜伏期間について!の記事を参考にしてください。

虫歯

虫歯を治療せずに痛みがないからと忘れて放置していると知らないうちに化膿して熱が出たり、まれに虫歯の菌が身体の中に入ってしまうことがあります。その場合、頭痛や関節痛のように歯以外の関係ないところが痛くなるので虫歯とは気が付かないことも多いです。

風邪のせいで歯が浮いて痛いだけ。と勘違いして油断してしまう場合も多いので、虫歯はくれぐれも放置しないように注意しましょう。

エイズ

エイズに感染してしまった場合に発生する初期症状、自覚症状が風邪の症状とそっくりなので、自分がエイズであることに気づかない患者が多く居ます。

エイズにかかってしまった場合に発生指してしまう症状は発熱や咳、喉の痛み、筋肉や関節の痛み、疲労感、頭痛などの症状で軒並み風邪の症状と一致しています。

更に症状の進行で風邪とは異なるいくつかの症状が現れだします。これは口内炎の増加や皮膚の湿疹、体重の現象などです。

エイズはコンドームを使用しない性行為により感染が広がる後天性免疫不全症候群と呼ばれる病気です。HIVウイルスが免疫機能を破壊し、免疫機能が正常に機能しなくなる病気です。

免疫機能が低下し、日和見感染症(普段かからない様な害の弱い常在菌などからの感染症)などに掛かりやすくなり、脳梗塞や心筋梗塞などの病気のリスクも高くなってしまう病気です。

5〜10年間の間は全くの無自覚で、その間にも体内ではHIVウイルスは増殖していきます。知らない間に感染を広げてしまいやすい病気でもありますので、パートナーを頻繁に変えての性交渉を行っている人は注意が必要です。

花粉症

花粉症の症状がひどい場合でも風邪によく似た症状を発生させてしまう場合があります。花粉症の主な症状といえば、くしゃみ、鼻水、鼻詰まり、目の痒みなどの症状が一般的ですが、稀に花粉症の症状がひどかったり、体の免疫力や体力が低下している場合に熱を出してしまうことがあります。

また鼻詰まりの症状から頭痛を誘発してしまうこともあります。花粉症の発熱では基本的には微熱程度の熱がでてしまう事が多く、気候に関係なく発生してしまう風邪とは違い、花粉が舞いやすいよく晴れた風のでている時に症状が強くでやすい傾向があります。

花粉症と風邪の症状の見分け方としては、症状が発生してしまった時期や鼻水が粘り気があるのかサラサラしているのかなどの違いで見分けることが出来ます。

花粉症の場合は粘り気が少なく、風邪の場合は菌が混ざっているので粘り気が強く感じられます。どちらから来る症状なのかを判断して、正しい薬を使用して症状を沈静化させましょう。

そのほか病気と予防について

このほかにも、風邪の症状は色々な別の病気の初期症状とも似ていることがあります。ですから、ただの風邪だろうと病院で検査せずに寝て治そうとしたり、市販薬でやり過ごそうとするのはとても危険です。

身体の調子がなんだかいつもと違うとちょっとでも感じた時は、取り越し苦労かも知れなくても、大事を取って早めに医師の診察を受けることが病気の早期発見や予防につながるのです。

そして、日ごろから疲れをためないようにしたり、栄養バランスのいい食事をとること、さらに適度な運動を心掛けて生活するなども風邪や病気を予防して健康な生活を送るためには必要なことなのです。

まとめ

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風邪の治りかけの時によくある症状や早く治すためにとるべき対処法と、風邪と間違われやすい病気とその予防法などをいくつか紹介してまいりましたが、いかがでしたか?

もし、風邪をひいたかな?と思ったら、出来るだけ早く医師の診察を受けたり、薬を飲むのはもちろんのことですが、治りかけの状態だと思っても決して油断することなく、一刻も早く回復できるようにこれらの行動を実践することが必要です。

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