もやもや病の症状って?治療方法も知っておこう!

もやもや病ってなんだろう?と思われる方も多いのではないでしょうか。この病気は日本で最初に発見された病気で今現在も東アジアに多い病気です。もやもやってなんだよ!って思いますよね。では、もやもや病について説明したいと思います。

もやもや病ってなんの病気?

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もやもや病とは日本で初めて発見された病気です。世界でもMoyamoya diseaseと言う呼び名がついています。脳に栄養を送る動脈が何らかの理由により詰まってしまい、その血管を補う為に詰まった動脈の周りから細い血管が発達する病気です。この発達した血管がもやもやしていることからもやもや病と名付けられたようです。この病気は現在でも原因は不明です。

この病気にかかるのはアジア系人種が多く欧米人には少ないです。特に東アジアに多い病気で10万人中0.35人が発症すると言われています。特徴として2つのピーク年齢層があり、5歳から10歳の子供、30歳から50歳の大人がかかりやすいというデータがあり、やや女性に多い傾向があります。

もやもや病の症状はどんななんだろう?

子供のもやもや病の症状として、繰り返し起きる頭痛、けいれん発作、失神発作、脱力発作などがあります。この発作が起きるのにはきっかけになる動作があり、楽器を演奏した、走ったなど急にたくさんの酸素を使った時です。それにより過呼吸状態を起こして血液中のバランスが崩れるのです。そして、バランスの崩れた血管が細くなり血流が悪くなってしまい脳梗塞のような症状を引き起こすと言われています。

このもやもやの血管の血流が悪くなり脳梗塞のような症状を起こすことを虚血といいます。この虚血症状は左右交代で現れたり、片方から反対側へと進行したりします。虚血症状が酷くなると麻痺や知能低下などを起こす可能性もあります。

大人のもやもや病の場合は半数が脳出血による発症と言われています。残りの半分は子供の場合と同じです。脳出血の症状は突然の頭痛、麻痺、意識障害などがありこの場合には緊急の治療が必要となりますので注意が必要となります。

もやもや病の検査はどうやってするの?

もやもや病は難病と認定されている病気なので、もしもやもや病の疑いがある場合は適切な検査と治療が必要です。もやもや病と断定するために必要な検査は頭部MRA検査,頭部MRI、血管造影検査、脳波検査です。基本的には血管造影検査により診断されることが多いのですが、診断基準を満たしていればMRIやMRAでも診断することは可能です。

血管造影検査とは動脈にカテーテルという細い管を入れ、脳の近くまで進めて行き、造形剤を注入しX線撮影をする検査です。検査当日の朝食は絶食し、血液検査やヨード剤によるアレルギーがないかどうかの確認をした後に検査が行われます。カテーテルを入れる際に軽い痛みを感じるのですが、局所麻酔をするので激痛を伴う検査ではないです。検査後は6時間程度の絶対安静が必要となり医師の許可が出るまでベッドからは動いてはいけません。

頭部MRI検査は頭蓋内の断面を画像化することのできる検査です。解析度もCT検査よりも高く脳の内部を鮮明に写すことが可能になります。この検査には前処置は特にありませんが、MRI装置に仰向けに寝て20〜30分程で撮影が終わります。この際、工事現場のような音が聞こえてきます。MRIの場合X線による被爆の心配がないので、安心して何度でも検査を受けられるのが良いところです。

頭部MRA検査は頭部の血管の様子を鮮明に立体的に画像化することのできる検査です。検査方法も簡単でMRI装置に横たわり頭部をガントリーという筒状の装置に移動させて強力な磁気をあてます。

その時にMRI同様工事現場のような音が響きますがあまり動かないようにしましょう。この検査にもX線への被爆の心配はありませんが、強い磁場の中に入ることになるので、妊娠の可能性のある人は受けることができません。また、ペースメーカーなどの金属が体内に入っている人も検査できないこともあるのでもし体内に金属が入っている人は必ず最初に伝えてください。

もやもや病の治療方法はあるの?

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原因が解明されていないもやもや病ですが、治療法として外科的手術や血行をよくする内科的治療法などがあります。

外科的治療法

今現在つまった太い血管の血流を改善し開通させる治療法がありません。ですので、外科的手術による血行再建術を行われます。この血行再建手術には間接的血行再建術と直接的血行再建術があるのですが、これは患者さんの状態や病気の進行具合により決まります。

間接的血行再建術では、血流が豊富な組織を脳にくっつけることで新たな新生血管ができることを期待する方法です。直接的血行再建術では、頭蓋外血管を頭蓋内血管に直接つなぐことで血流の改善を期待するものです。

これらの血行再建手術をすることで虚血発作を防止することが可能になります。もしもこの細い血管から出血してしまった場合は緊急手術で血液を脳から排出しなければいけません。

内科的治療法

現在の所これといった有効な内科的治療法は見つかっていませんが、虚血を抑えるための抗血小板療法はあります。この抗血小板薬は脳内の血流をよくする為に使われます。ですが、血液をサラサラにして流れをよくする為、出血した際に出血が止まりにくいので服用中にはケガには注意が必要です。

予後や後遺症は?

子供の発症に関してですが急速的にもやもや病が進行した場合、重度の知能障害が残ることが多いです。大人の場合は、脳出血により発症した場合は再出血して死亡する率が高いです。ですが、バイパス手術により再出血の予防をすることができると近年証明されました。

もやもや病を難病申請すると?

難病申請をすることで国からの補助を受けることができます。この申請に関しては居住地の保険センターや保健局により異なりますので居住地の保険センターや保健局に確認をしてください。大まかな申請方法は以下の通りです。

もやもや病の難病申請

もやもや病は国の難病指定されている為、もしもやもや病と診断された場合国に申請をすることができます。この申請を行うことにより医療費公的負担制度を利用することができるのです。

医療費公的負担制度とは、難病を患った患者さんとその家族の医療費の負担を軽くするというものです。難病の場合は患者さんの人数も少なく治療方法などが確立されていない場合が多いので、医療費の負担が大きくなりやすいため補助を国が行ってくれます。

申請の手順

  1. 保健所から指定疾患医療給付申請書を受け取る
  2. 申請書を病院へ持って行き提出する
  3. 患者さん本人の住民票も用意しておく
  4. もやもや病の治療を研究利用するということについての同意書を記入する
  5. 以上の書類を持って保健所に提出する

提出してから難病指定の受給票が届くまでに大体1〜2か月かかるようで、その間の治療費は患者さんの支払いになりますが、受給票が届いたら返還してもらう手続きができます。

まとめ

みなさんもやもや病について少しはわかっていただけましたか?

もやもや病ってなんて変な名前なんだろう。と思ったのが私の最初の印象です。ですが、調べるうちにとても怖い病気なんだとわかりました。現在でもこれといった治療法が見つかっていないのでもやもや病と診断された方は不安で堪らないのだろうと思いますし、自分が難病であると言われてはい、わかりましたー!と難病申請できる人も中々いないと思います。ですが、1日でも早く治す為に患者さんの勇気が必要と言えるでしょう。

  
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