足の小指が骨折した症状!全治何ヶ月で治療できる?

「タンスや家具などの角で足の小指をぶつけてしまった!」こういったことってよくありますよね。

ぶつけた瞬間、痛いやら、情けないやら、悲しくなりますよね。しかも、言葉にできないほどの痛みに苦しんでいるのにも関わらず、周りで見ている人は、ぶつけた場所が足の小指という地味な場所だけにその衝撃が伝わりにくく、慰められるどころか、失笑されたり、「バカだなー」なんて呑気にけなされたりして、あまり同情してはもらえません……。

そうこうしているうちに、ぶつけた小指はどんどん腫れてきて「もしかして骨折してる!?」と不安になるかもしれません。

そこで、足の小指をぶつけてしまう原因やぶつけてしまった場合の対処法などについてご紹介していきます。また、どの様な状態になっていた場合に骨折している可能性があるのかについても紹介していきます。

小指をぶつけた程度で中々病院に行くこともためらわれるかと思いますが、放置していた場合変な形でくっついてしまい、指が曲がってしまったり、歩行困難に陥ってしまう事も考えられますので注意すべき状態などについて知っておきましょう。

また、完治までにかかる時間や治療方法、何科で検査を受ければいいのかについても紹介していきますのでぜひ参考にしてみてください。

日本人に多い足の指の骨折

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世界でも日本人に特に多い、という見出しをご覧になって皆さんその理由がわかるでしょうか?実は足の指を骨折してしまう、足の小指を家具の角にぶつけると言うのは特に日本人に発生しやすい問題だったのです。

その理由について見ていきましょう。

日本人に多い理由

「タンスの角に足の小指をぶつけた」「部屋の角を曲がる時に足の小指をぶつけてしまった」という話はよく耳にしますよね。

本来、足は靴がカバーしてくれるため、手の指に比べて骨折する機会は少ないはずなのですが、室内では素足になる文化のある日本では、土足文化の欧米に比べて、足の指の骨折はよく起こってしまうのだそうです。

ちなみに足の指の中で折れやすいのは、やはり外側についている小指と薬指です。

家の中で靴を脱ぐ週間のある国は他にも東南アジアなどにも多くあり、それらの国には湿気が多いという特徴があります。アジア圏全体で靴を脱ぐわけでは無く、靴の上からカバーをするなどの国もあります。

その中でも日本は人口が多く、家の面積が広くない家庭が多く家具などもしっかりとした作りの物が多行ことも足の指をぶつけやすい理由になっていると思われます。

足の小指を骨折してしまう原因

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では、どうして足の小指をぶつけてしまったり、骨折してしまうのでしょうか。足の指を骨折してしまう原因について紹介していきます。原因を把握して骨折に繋がってしまう問題を回避し、骨折しないようにしていきましょう。

角にぶつける

「ついうっかりして」という方がほとんどだと思いますが、中には「同じ部屋の同じ角で何度もぶつけてしまう」と悩んでいらっしゃる方もいるのではないでしょうか?

そうした方は『空間認識能力』が低いため、同じ場所で何度もぶつけてしまうものだと考えられます。『空間認識能力』とは物体の位置や方向、大きさ、形、姿勢、間隔など、目で見た物体の位置関係や状態を、すばやく把握して認識する能力のことをいいます。

タンスのそばを通り過ぎる際、タンスの角と自分の距離感が瞬時に把握できないために、角に足の小指をぶつけてしまうわけです。

この『空間認識能力』は子どもの頃に野山や原っぱなど自然の中で遊ぶことによって身につけられると言われていますので、そうした自然の中で遊んで育った経験が少ない現代の若い世代には『空間認識能力』が足りない人が増えているように思われます。

また『空間認識能力』は高齢になればなるほど、低下していくため、物にぶつかったり、道に迷いやすくなったりします。

スポーツ中の事故

スポーツでは体を激しくぶつけ合ったり、走る、蹴る、などの行為で事故に繋がることは少なくありません。中でも足を主に使用するスポーツでは足の小指を骨折しやすくなっています。

サッカーやラグビー、アメフトなどは特に走る競技で選手同士の接触も多く足を踏まれたり、ボールを蹴る動作もあり、その衝撃で骨折してしまう事は多いようです。

小指に関わらず足の指や足の甲などを衝撃により骨折やヒビの問題につながってしまったり、疲労骨折などが発生しやすい問題があります。

これらのスポーツに限らず、野球やバレー、陸上のランニング中などでも骨折してしまう事はよくありますので、早めに対処して早期に競技に復帰できるようにしていきましょう。

靴のサイズが合っていない

靴のサイズが足の大きさに合っていない物を長時間履いていることで、足の指に無理な力が発生し骨折してしまっているケースがあります。特に硬さのつよい革靴や、ヒールなどの靴で発生しやすい問題でもあります。特にヒールはつま先に特に圧力が掛かりますので問題につながりやすい傾向があります。

気に入っていても足のサイズに合っていない靴はなるべく履かないようにしましょう。長時間靴をはく場合や、長い時間や距離を歩くと予測される場合は、負担の少ないスニーカーや足に負担のかからない靴を履くようにしましょう。

特にトレーニングシューズやランニングシューズなどはサイズが合っていないと、足指の変形などの問題に繋がる事もあります。骨折しなくても歩行困難になることもある問題に繋がる事がありますので、注意しましょう。

引っ掛けた

絨毯のほころびや、何かしらの糸やヒモなどに勢い良く引っ掛けて小指が外に曲がってしまって骨折してしまうこともあります。

関節が曲がらない方向に曲がってしまう場合は、勢いがそこまで強くなくても通常の歩行の力でも骨折してしまうことがあります。家の中では靴下も履かないこともありますので、引っかかる問題にも注意しなくてはいけません。

よく床で絡まっている電子器具のコードなどでも引っかかってしまうこともありますし、カーペッ地や絨毯などのほころびでも引っかかってしまう事はありますので、これらの問題にも注意しましょう。

『打撲』と『骨折』の見分け方

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それでは早速、実際に足の小指をぶつけてしまった場合、どうしたらよいのかについてお話ししていきましょう。

足の小指をぶつけた後、小指がどんどん腫れて紫色に変わっていくのを見て「これは打撲なのか、ひょっとすると骨折してしまったのかもしれない!」と軽いパニック状態になるかと思います。

あらかじめお話ししておきますと、軽い骨折は、打撲の症状ととてもよく似ているので、打撲と骨折を見極めるのは非常に難しく、専門家でもレントゲンを撮ってみないとわからない場合がありますので、骨折した経験のない方は、ぶつけた小指が大きく曲がっていない限り、ご自身で見分けるのはさすがに難しいでしょう。

しかし、病院へ行く前に自己診断しておけば、幾分、不安を和らげることができると思いますので、一般的に言われている打撲と骨折の症状をそれぞれ記しておきますね。

打撲の症状

一週間ほど痛みが続きます。内出血が発生している場合は皮膚の色が変色して腫れます。痛みますが、指を動かすことはできます。痛みのピークは当日、翌日の2日間ほどで痛みは徐々に和らいでいく傾向があります。

押したり衝撃を加えると痛みは強くなりますが安静時は痛みは軽減します。

骨折の症状

激痛が走り、痛みは数週間も続きます。同様に内出血が発生している場合、皮膚の色が変色して腫れます。指を動かすことは難しいでしょう。痛みは継続的に続き、1週間程の時間が経過してもピーク時同様に痛むことが特徴です。

ヒビ程度の場合では我慢できる程度の痛みの場合もあり、見分けは難しいでしょう。しかし、基本的に打撲のように痛みが引いていくのが遅いので、痛みが強く残りやすいです。

安静時にも痛みが発生し腫れも継続的に発生します。

足の指をぶつけた場合の応急処置法

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すぐに病院へ行けない場合は、痛みを和らげたり、これ以上、症状を悪化させないためにも、応急処置を行っておくことをおすすめします。ぶつけた足の小指が『打撲』をしていたとしても、『骨折』をしていたとしても、応急処置の方法は全く同じです。

  1. まずは氷の入った水などにつけて患部をよく冷やして下さい。冷やすことで腫れもひき、痛みも和らいでいきます。
  2. 小指と薬指の間にスポンジや小さく折りたたんだ布きれなどを挟み、テープで2本の指をぐるぐると巻いて固定します。テーピング用のテープがない場合は、マスキングテープなどでも代用できます。
  3. ぶつけた足の指をなるべく動かさないようにして安静にして下さい。足を高くすると、むくみを避けることができます。

指の骨折は何科へ行けばいい?

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応急処置をした後は、できるだけ早く専門の医者のいる病院へ行きましょう。受診する診療科は整形外科です。整形外科は、背骨や手足など全身の運動器官をつくりあげている骨や関節、靭帯、筋肉、神経などの病気、ケガなどによる損傷を治療してくれます。

まれに骨のことだから接骨院に行けばよいだろうと考える方が、いらっしゃいますが、接骨院は柔道整復師さんが施術してくれるところであり、医師の先生が診療してくれるのは整形外科です。お間違えのないようにして下さい。

骨折していた場合の治療法と治療期間

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レントゲンを撮って骨折だとわかった場合、治療期間は、骨折した部位や症状、年齢によって異なります。完治するまでに数ヶ月の長期間を要することもありますが、大体3~4週間の固定療法で治ります。

できるだけ早く、しっかり治すためには、なるべく足の指を動かさずに『安静にする』ことが一番大切ですよ。

外出する際は患部に触らないように、ゆるめの靴かサンダルを履くとよいでしょう。ギプスをしている足専用のサンダルもあるそうです。片足分の一つだけ買うことが出来、お値段もお手ごろです。足のサイズは普段履いている靴のサイズではなく、ギプスやテーピングを装着した状態でのサイズのものを選んで下さいね。

治療法には徒手整復やアルミの固定板を使用しての趾の固定、骨片が確認される場合は部分麻酔で手術をして骨片を取り除き問題に繋がるのを防ぎ、テーピング固定などを行って回復を待ちます。基本的にはアルミ板や隣の指との固定で骨が修復するのを待つのが理想になります。

しかし、骨折で指が曲がってしまっている場合では、しっかり専門の医師に正常な位置に骨を戻して貰う必要があります。早めに治療しないと変な形状のまま骨が繋がってしまいますので、1週間で病院に行くかどうか決断するようにしましょう。

骨折を放置してしまうと……

「たかが足の指ぐらい何でもない。痛みもひいてきたし、まぁいいか!」などと軽く考えて、『骨折』を放置してしまうと、大変なことになる場合があります。

皆さんご存知の通り、骨は自然と形成されていくので、放っておいても、ちゃんとくっついてくれるものですが、骨がずれて曲がったままの状態でくっついてしまう場合があるのです。そして曲がった指にはいつまでも鈍い痛みが残ることもあります。

特に、足の指は骨折すると、指が変形するなどの後遺症が残りやすいものなので、必ず病院へ行き、医師にしっかりと角度を治してもらうようにしましょう。また骨折が複雑であった場合骨片が神経や細胞を傷つけてしまい治療が難しくなることもあります。

特に注意が必要なのは、成長期のお子さんが骨折した場合です。足の指のみならず、お子さんが手足を骨折してしまった時は、親御さんは注意して下さい。子どもは回復が早く、折れた骨が曲がった状態で、すぐにくっついてしまったり、曲がったままで成長してしまったりして、手術をしなくてはならない大変な事態になることもあります。すぐに整形外科へ連れて行って医師に診てもらうようにして下さい。

足の小指の役割

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実際に足の小指を骨折してしまうと、日頃は気付かなかった足の小指の大切さに気付くことでしょう。

私たちが普段行っている、立ったり、歩いたりする動作において足の指は大切な役割を担っているのです。特に重要なのは親指と小指で、親指は体を支え、小指は体の左右の動きをコントロールしています。

ですから、骨折で足の小指が曲がったりすると、頭でイメージした通りに動くことができなくなってしまいます。歩いてみても、体の左右の動きを支えることができないために、筋肉に過剰な負担をかけ、足の形が悪くなったりして、運動選手にとっては致命傷になってしまうことでしょう。

いかがですか?普段は「足の小指の骨折ぐらい」なんて思ってしまいますが、動かなくなって初めて足の小指のありがたさに気付かされますよね。ああ、人間は何事も失ってみないと、大切なものが何か気づかないのでしょうか……

さて、ここまで足の小指を骨折したら、どうすればよいのか、お話ししてきました。では、足の小指を骨折しないためにはどうしたらよいのでしょうか。タンスの角に足をぶつけないように注意することはもちろんですが、ぶつけても骨折にまで至らないようにする方法はないのでしょうか。そこで続いては骨折の予防法について、ご紹介していきましょう。

骨折の予防法

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骨折を防ぐためには強い骨を作ることが大切です。特にご高齢の方は骨粗しょう症になりやすく、ちょっとぶつけただけでも骨折してしまうことがありますので、しっかりと予防をしておきましょう。

強い骨を作るためには、骨を支える筋肉を鍛える運動をすることはもちろん(過度な運動は逆に疲労骨折してしまいますので、年齢や体力にあわせて適度な運動をして下さいね)骨のために必要な栄養素をたくさん含む食事をすることも大切になります。

骨に必要な栄養素

骨を強くするためには、骨の主な成分であるカルシウムと、カルシウムが腸で吸収されるのを助けてくれるビタミンD、骨を形成する働きを促進するビタミンK、カルシウムとともに骨をつくるコラーゲンの材料にもなるたんぱく質をしっかりと摂ることが大切です。

  • カルシウム…乳製品、大豆、緑黄色野菜、魚、海藻、ごまなどに多く含まれています。
  • ビタミンD…魚、卵、きのこなどに多く含まれています。
  • ビタミンK…納豆、緑黄色野菜、海藻などに多く含まれています。
  • たんぱく質…肉、魚、乳製品、大豆などに多く含まれています。

まとめ

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足の小指がいかに大切な存在であるのか、その足の指の骨折を軽く考えて放置すると、いかに怖い目にあうのか、おわかり頂けましたでしょうか?

たかが足の小指、されど足の小指、なのです。

これで足の小指のイメージも、随分と変わったのではないでしょうか?これまで気にもかけていなかった小指に対して、その存在の大きさに気付き、足の小指に関心の目を向けるようになると、タンスの角にぶつけるようなこともなくなるかもしれません。

心臓から最も遠い場所にあるのが、足の小指です。小指を触って冷たいと、血のめぐりが悪くなっているのがわかります。つまり足の小指は健康のバロメーターにもなるのです。足の小指を大切にして快適な毎日をお過ごしになることをお祈りしています。

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