乳腺炎の5つの原因とは?ストレスや食べ物について

乳腺炎は、お産の後になりやすい病気で、胸の痛みのほか、高熱、寒気や震えなどのつらい症状が続きます。膿みがたまってしまった場合、外科で手術が必要になることもあります。乳腺炎は、生活習慣や体質的になりやすい方がいるので、原因を知り、予防に努めましょう。

また、乳腺炎の疑いがあっても、すぐには病院に行けない場合にはどうすればよいのでしょうか。自分でできる対処法をご紹介します。

乳腺炎とはどんな病気?

辛い

急性化膿性乳腺炎といい、乳房に細菌が感染することで起こります。母乳が長時間溜まっていると細菌が増え、乳腺に膿みが溜まります。または、乳房や乳頭にできた傷から細菌が侵入し、リンパ液の流れに乗って感染することもあります。もともと乳頭が陥没しているとなりやすいと言われています。

症状は、乳房が赤く腫れ、高熱が出ます。搾乳すると激痛が走ることもあります。乳腺に溜まった膿みが大きい場合、外科で乳腺の切除が必要になります。

乳腺炎の原因は5つ!予防法は?

幼児

母乳には、菌やウイルスに対してお母さんが作った免疫が含まれています。赤ちゃんが免疫を獲得し、丈夫に育っていくために、授乳はとても重要です。しかしながら、おっぱいにトラブルを抱える方は少なくありません。乳腺炎になると、場合によっては抗生剤を飲まなければなりませんが、そのときは断乳せざるを得なくなります。

断乳すると赤ちゃんの成長にも良くないので、乳腺炎になってしまう前に予防することがとても大切です。

乳腺が細く詰まりやすい

搾乳をするとき、どんなふうに母乳が出ますか?母乳が髪の毛のように細く出る方は、乳腺が細く、詰まりやすいです。母乳がうっ滞して最近が繁殖しやすいため、乳腺炎になりやすいのです。

これは体質的な問題なので、ご自身では改善しようがありませんが、乳腺炎になりやすいと気にかけておき、予防することが重要でしょう。助産師さんにマッサージの方法を教えてもらい、日ごろから行うようにすると良いです。

母乳が溜まりやすい

血液中のプロラクチンというホルモンが多いと、作られる母乳の量が多くなります。脳下垂体の腫瘍など、他の病気によってプロラクチンが多い場合や、体質的にもともと多いこともあります。

母乳の分泌が多い方は、母乳が溜まりやすく、乳房が張って痛むことがあります。乳房を軽く押して圧を抜いたり、授乳前に搾乳しておくと痛みが改善し、乳腺炎を防ぐことにもつながります。

また、混合ミルクにしていると、母乳の量は多いのに出る量が少なくなってしまうので、できるだけ足さないようにしましょう。赤ちゃんにしっかり母乳を吸ってもらってください。

授乳の方法が良くない

・授乳の間隔が長い

次の授乳までの時間は3時間程度が良いと言われています。間隔をあけすぎると、乳腺が詰まりやすくなります。また、母乳がうっ滞して細菌が繁殖しやすくなってしまいます。

授乳の間隔については、授乳の間隔について!1ヶ月、2ヶ月、3ヶ月で変わるの?の記事を読んでおきましょう。

・授乳の方向が同じ

添い寝をして授乳すると、どうしても赤ちゃんが母乳を吸う方向が同じになってしまいます。すると、一部の乳腺に母乳が溜まりやすいです。寒くて起きるのが辛い時も、しっかり抱っこをして授乳した方がよいでしょう。

・片方しか吸わせない

忙しい時や、就寝前にはやりがちですが、片方の乳房だけ授乳して終えてしまうと、もう片方は母乳が溜まってしまいます。おっぱいはできるだけ両方とも赤ちゃんに吸ってもらいましょう。どうしても飲んでもらえない場合は搾乳しておきましょう。

脂質や糖質の多い食事

血中の中性脂肪が多いと、血液がドロドロになり、母乳も粘度が高くなるため詰まりやすくなります。同時にリンパの流れも悪くなります。リンパ液は、体の老廃物や、細菌を食べる白血球を運ぶので、リンパの流れが滞ると老廃物が溜まりやすくなり、化膿しやすいのです。

脂質の多い食品は食べすぎないようにしましょう。クロワッサンやデニッシュパンはバターをたくさん含んでいます。魚介類では、いくら・たらこなどの魚卵に多いです。肉は牛・豚バラ肉が多いので、たんぱく質を摂るには鶏むね肉やひれ肉が良いでしょう。調理法は、煮るよりも焼いた方が油が落ちます。

また、エネルギーとして必要不可欠な糖質は、余分に摂取するとインスリンによって中性脂肪に変えられます。白いご飯で糖質は取れるので、お菓子は家族と一緒に楽しんで食べるくらいの量にしましょう。フルーツの方が糖質は少ないですが、摂りすぎないようにしてください。

ケーキやドーナツは、脂質も糖質もたっぷり含んでいますから、要注意です。乳腺炎の食事については、乳腺炎を予防する食事メニューは?摂取すべきものとは!の記事を読んでおきましょう。

クロワッサン

ストレス・疲労を溜めやすい

ストレスが溜まると、血液の循環を調節する自律神経のバランスが崩れます。すると血行が悪くなるため、前述のようにリンパの流れが滞り、乳腺炎になりやすいです。

また、疲労をためていると免疫力が落ち、細菌に感染しやすくなってしまいます。

食生活や授乳において工夫することも重要ですが、何よりストレスと疲労を溜めないことが大切です。紅茶やアロマの香りでリラックスしたり、読書で気持ちを落ち着けたりすると、副交感神経のはたらきが高まり、ストレスの軽減になります。

入浴は、リラックスするためには必要ですが、血流を増加させるので、胸が張って痛い場合は逆効果です。痛みがある時はシャワーで済ませた方が良いでしょう。就寝前2時間をリラックスして過ごすと、睡眠の質が良くなり、疲労が溜まりにくくなります。

自分でできる乳腺炎の対処法

授乳

乳腺炎かもしれないと思ったときは、悪化の可能性があるので、必ず産婦人科や外科にかかり、医師の指示に従ってください。しかし、夜間や休日で行けない場合などは、そのまま放っておくとさらに悪化してしまうので、以下の方法で対処すると良いでしょう。

乳房を冷やす

痛みがある部位を冷やすと軽減します。氷で必要以上に冷やすと、血管が収縮して母乳の量が減ってしまい、授乳できなくなります。濡らして絞ったタオルや冷えピタを当てます。ジャガイモを薄切りにした湿布や、生のキャベツの葉を貼る方法でも効果があると言われています。

赤ちゃんに母乳を飲んでもらう

一番の対処法と言われています。乳腺炎でも、膿み自体は死んだ細胞で、細菌に対する免疫をお母さんがすでに作っているため、赤ちゃんには影響がないことがほとんどです。詰まっている乳腺にある母乳を飲んでもらえるようにすると効果的です。

やってはいけないことは?

自己流のマッサージは、乳腺を痛めたり、膿みを押すことで細菌を広めてしまい、悪化させることがあります。助産師さんにやってもらうか、方法を教えてもらってください。

また、高熱だから栄養を摂らなければと考える方が多いですが、乳腺炎にかかってからも脂質や糖質の多い食事は控えてください。身体を温めすぎると胸の痛みを助長するので、熱い飲み物はやめましょう。

まとめ

乳腺炎は、食事や授乳の方法を工夫することで予防できます。しかし、あまりに神経質になり、ストレスを溜めてしまうと、反対に乳腺炎になりやすいので、お母さんはとくに無理をしないでリラックスするように心がけることが大切です。育児で疲労も溜まるので、睡眠の質が良くなるよう工夫しましょう。

乳腺炎にかかってしまった場合、もちろん早く病院にかかるべきですが、それまで放っておくのではなく、しっかり授乳し、患部を冷やすなど対処しましょう。

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