赤ちゃんの頭の形がいびつなのはいつまで?対策方法を紹介!

赤ちゃんの頭の骨は、いくつもの骨が組み合わさっていて、まだ接合されていない状態で産まれてきます。脳の成長に応じて頭も大きくなるために、完全に接合されていない状態なのです。

そんな軟らかい赤ちゃんの頭は、歪みや変形がおきやすい状態です。ここでは、赤ちゃんの頭の形が変形する原因と、その対策について紹介します。

変形する原因は?

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出産の時、赤ちゃんは産道を通るために、頭の骨の継ぎ目の部分のすき間を利用して、頭のサイズを小さくしたり産道の大きさに合わせながら、狭い産道を通って産まれてきます。一番大きな頭のすき間は、おでこの上のあたりにある大泉門という場所で、触るとまだプヨプヨとして軟らかいのがわかります。

そんな軟らかい赤ちゃんの頭は、様々な原因で変形してしまいます。赤ちゃんの頭が変形しやすい原因をまとめました。

産まれたときから向き癖がある

双子や三つ子などの場合、子宮内のスペースが狭くなることで、産まれたときから向き癖がついていて、そのため産まれた後も同じ方向ばかり向くようになり、頭に変形が起きやすくなることがあります。

出産の影響

吸引や鉗子分娩で出産の際に首の骨の頸椎がずれてしまい、それが原因となって向き癖がついていしまいます。そうなることで、寝ている方向が同じ方向ばかりに偏ってしまい、頭が変形しやすくなる事があります。

寝ている時間が長い

生後2,3か月の赤ちゃんは、特に、仰向けで寝ている時間が長く、後頭部に圧力がかかった状態が長く続くことになります。そのため、圧力のかかった後頭部が平らになりやすくなります。

授乳や抱っこの向きが同じ

毎日繰り返し行うことなので、同じ向きばかりで授乳や抱っこをすると、同じ方向ばかり向く癖がつきやすくなります。寝ているときにも向き癖が出ると、下になっている部分に圧力がかかり、頭の形が変形する原因になります。

病気が原因で起こる変形

赤ちゃんの頭の骨のすき間は、本来なら成長と共にゆっくりと接合してくるものです。しかし早期の段階で、部分的または全体に早く接合してしまうと「頭蓋骨早期縫合癒合症」という病気になり、病気が原因になって変形が起きることもあります。脳の成長を妨げることにもなるので医療機関での診察が必要になります。

また、脳の内部の髄液が溜まり、頭が大きくなる「水頭症」という病気もあります。不安要素がある場合は、小児科医などの医療機関を受診するようにしましょう。

頭の変形の種類

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病気以外の原因で、赤ちゃんの頭が変形することを「位置的頭蓋骨変形症」といいます。「位置的頭蓋骨変形症」は、主な原因によって、3種類に分類されます。

斜頭症

同じ方向ばかり向いている赤ちゃんに多く、向き癖になっていると、常に下になっている部分だけに圧力がかかります。その部分が平らになり、左右非対称の形に変形が起きてしまいます。

短頭症

仰向けで長時間寝ている赤ちゃんに多く、後頭部に長時間の圧力がかかることで、後頭部全体が平らになる状態をいいます。絶壁頭ともいいます。

長頭症

鼻から後頭部にかけて長くなっていて、両耳がつぶれたような状態になります。長時間横向きで寝ている赤ちゃんに多く、下になっている部分に長時間圧力がかかることで、このような変形が起きるといわれています。

低体重児はしばらくの間、集中治療室で過ごすことになり、この時にいろいろな医療処置を必要とするために横向きで寝かせることから、長頭症になりやすい傾向があるようです。

変形を治す対策方法

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赤ちゃんの変形は、同じ部分に長時間の圧力がかかることで起こることが多いので、その時間を減らすことが必要となります。様々な対策方法の中から、赤ちゃんに合ったものを取り入れてみてください。

ドーナツ枕やタオルなどで向き癖を防止する

タオルをくるくるとまいて縦長の状態にしたものを赤ちゃんの背あて枕にして、向き癖のある方向の反対側の向きにして寝かせます。

ドーナツ枕は、深さ、固さ、素材などいろいろな種類があり、月齢別にタイプが分かれているものもあるので、赤ちゃんに合ったものを使うようにしましょう。

光が入る方や明るい方を向いて寝かせる

赤ちゃんは明るい方に反応をするので、自然に明るい方を向くようになります。明るい光が差し込む方向に向き癖のある方向の、反対側の向きにして寝かせる位置を変えてみましょう。赤ちゃんは、明るい方に向こうとするので向き癖の防止になります。

向き癖と反対の方向から声をかける

赤ちゃんに話しかけるときに、向き癖のある方向の、反対側の方向から話かけてましょう。赤ちゃんは、大好きなママの声のする方を一生懸命に向こうとします。

テレビなどを付けるときにも音に反応するので、向き癖のある方向の、反対側の向きで寝かせてみましょう。この繰り返しで他の方向を見る時間が増えてきます。

長時間寝かせたままにしない

同じ所に圧力が長時間かかってしまう事を避けるために、長時間クーファンやベビーラックなどに寝かせたままにしないようにしましょう。

赤ちゃんが起きているときは抱っこをしてあげたり、月齢に応じては腹ばいにして遊ばせてあげるなど体勢を変えてあげるようにしましょう。腹ばいにして遊ばせる時は、必ず、ママが側で見守るようにしましょう。

寝かせるときのうつぶせ寝は、窒息の危険や乳幼児突然死の原因にもなるといわれているので、避けるようにしましょう。

モービルやメリーの位置を変える

赤ちゃんが良く反応するモービルやメリーをベビーベッドに着けている場合は、いつも同じ場所に着けるのではなく、細目に取り付ける場所を変えてみたり、赤ちゃんの寝かせる位置を変えてみましょう。

赤ちゃんが反応して、一生懸命モービルやメリーのある方向を向こうとするので、同じ方向ばかり向いている時間を減らす事ができます。

授乳や抱っこの向きを変える

向き癖のある方向の、反対側の方向から授乳するようにしてみましょう。

始めは飲みにくくて嫌がるかもしれませんが、お腹がすいて来れば飲むようになり、自然にいろいろな方向から飲む事に慣れてきます。

抱っこも同じですが、向き癖のある方向の、反対側の向きで抱っこしたり、同じ向きでいる時間を減らすようにしてみましょう。

ヘルメットによる矯正

医療機関によって、ヘルメットを使って矯正を行っているところもあります。2歳位までには変形は落ち着いてくるといわれていますが、変形がかなり強いと将来的に体の歪みにも影響することもあります。

ヘルメットの着用には、条件がいくつかあります。23時間赤ちゃんがヘルメットを着用しなければいけない、着用開始の可能期間は、首がすわってから生後6か月くらいまでに治療を開始しなければいけない、などの条件があります。専門的な判断が必要となるので、心配な場合は、医療機関で相談してみましょう。

まとめ

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赤ちゃんの脳は、一年で2倍にも大きくなるといわれています。成長に合わせて大きくなるために始めは接合していない赤ちゃんの頭の骨は、成長とともにしっかりと接合してきます。病気などの不安要素がある場合を除いて、成長時期に起きる変形は、赤ちゃんが起きている時間が長くなってくるとともに、歪みや変形も治まってくるといわれています。

成長とともに、髪も増えて伸びてくるので、気になることも少なくなります。あまり神経質になり過ぎない程度に、声掛けや抱っこの向きなど、ママの日常の行動の中で、出来る範囲のことで気を付けて生活に取り入れながら、赤ちゃんの成長を見守っていきたいですね。

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